仮想通貨の手数料比較:結論は「買う場所」と「出す・送る回数」で決まる

仮想通貨の手数料は、売買の手数料・日本円の入出金・暗号資産の送付・販売所のスプレッドの4つに分かれます。どれが効くかは使い方しだいで、全部で一番安い1社はありません。

当サイトが各社の板を公開APIで実測したところ、10万円分のビットコインを板で買う総コストはCoincheck 約7円、GMOコイン 約54円、bitbank 約104円、bitFlyer 約168円でした(2026年9月27日〜10月16日の95回の平均)。

  • 買って置いておく・ときどき日本円に戻す:GMOコインかSBI VCトレード。板の手数料が安く、日本円の出金と暗号資産の送付が無料
  • ビットコインやイーサリアムを板で買う回数が多い:Coincheck。BTCとETHの板の手数料が今は0%で、実測の総コストも最小
  • 外部のウォレットや別の取引所へよく送る:GMOコイン・SBI VCトレード。送付手数料が無料

Coincheckは10月19日にBTC以外の板を有料にする予定でしたが、10月16日に導入の延期を発表しました。新しい日時は未定で、それまでは今の手数料のままです。

取引所を手数料以外(登録・取扱銘柄・使いやすさ)も含めて選ぶなら、仮想通貨取引所のおすすめ比較にまとめています。

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国内6社の手数料比較表(2026年10月17日確認)

下の表は、各社の公式手数料ページと公開APIで2026年10月17日に確認した値です。ビットコイン(BTC)を例にしています。

取引所 向いている人 BTCの板の手数料(Maker / Taker) 日本円の出金 BTCの送付 ETHの送付
GMOコイン 出金・送付を無料にしたい -0.01% / 0.05% 無料(大口は400円) 無料 無料
SBI VCトレード 出金・送付を無料にしたい -0.01% / 0.05% 無料 無料 無料
Coincheck BTC・ETHを板で安く買いたい 0% / 0% 407円 0.0005〜0.016 BTC(混雑で変動) 0.005〜0.16 ETH(混雑で変動)
bitbank アルトコインを板で売買したい 0% / 0.10% 550円(3万円以上は770円) 0.0006 BTC 0.005 ETH(Arbitrum・OPは0.00042 ETH)
bitFlyer 1円から少額で試したい 0.01〜0.15%(直近30日の売買額で決まる) 220〜770円 0.0004 BTC 0.005 ETH
BITPOINT すでに口座がある人 無料 / 無料 月1回無料(2回目から330円) 無料 無料

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根拠はGMOコインの手数料一覧と公開APIの手数料率、SBI VCトレードの手数料、Coincheckの取引所手数料と入出金・送金手数料、bitbankの手数料と公開APIの手数料率、bitFlyerの手数料一覧、BITPOINTの手数料です。

BITPOINTは2026年7月31日で新規の口座開設を終え、12月末ごろまでにSBI VCトレードのサービス(VCTRADE)へ移る予定です。これから口座を作る人はSBI VCトレードを見てください(違いはBITPOINTとSBI VCトレードの比較)。

円に直すと、BTCの送付はbitbankの0.0006 BTCが約7,700円、Coincheckの0.0005 BTCが約6,500円、bitFlyerの0.0004 BTCが約5,200円です(1BTC=約1,290万円で計算)。売買の手数料よりも、送付1回の方がずっと高くつきます。

bitbankのBTCの板はMaker 0%・Taker 0.10%で、ETHやXRPなど他の銘柄はMaker -0.02%・Taker 0.12%です。BTCだけ違う点に注意してください。

6社とも金融庁に登録した暗号資産交換業者です。登録番号の確かめ方と全27社の一覧は金融庁に登録された仮想通貨取引所の一覧を見てください。

Coincheckの手数料改定は延期(2026年10月16日発表)

Coincheckは、2026年10月19日14時からBTC/JPY以外の板に段階制の手数料を入れると10月1日に告知していました。ところが10月16日15時に導入を延期すると発表し、新しい導入日時は「決定次第知らせる」としています。

延期のお知らせでは、導入までは今の手数料率をそのまま使い、日時以外の内容は10月1日のお知らせから変えないとしています。つまり、いずれ入る予定であることは変わりません。

導入されると、一般ユーザー(直近30日の売買額か預かり資産が一定未満)はMaker 0.10%・Taker 0.12%になります。ETHを10万円分、板で成行買いすると手数料が約120円増え、総コストは約58円から約178円に上がる計算です。

BTC/JPYは改定後も無料の予定です。BTCだけを板で買う人には影響がありません。ETHやXRPを板で使う人は、新しい日時の発表を待って比べ直してください。

10万円分を板で買う総コスト(実測・4銘柄)

板で買うときのコストは「取引手数料」と「板の実効コスト」の合計です。板の実効コストとは、売り板を安い順に買い上がったときの平均約定価格と、板の仲値との差のことです。

当サイトは各社の公式の板APIを数時間おきに取得し、10万円分を成行で買ったと仮定して計算しています。表は2026年9月27日〜10月16日の95回の平均に、公式のTaker手数料を足した値です。

銘柄 Coincheck GMOコイン bitbank bitFlyer
ビットコイン(BTC) 約7円 約54円 約104円 約168円
イーサリアム(ETH) 約58円(改定後は約178円) 約65円 約125円 約189円
リップル(XRP) 約82円(改定後は約202円) 約74円 約124円 約203円
ソラナ(SOL) 約375円(改定後は約495円) 約99円 約126円 板なし

bitFlyerは直近30日の売買額が10万円未満のときの手数料0.15%で計算しました。売買額が増えると手数料は下がります。GMOコインのSOLは、主要銘柄より高いMaker -0.03%・Taker 0.09%です。

今日(10月17日)も6時06分〜6時46分(土曜)に5分おき9回、同じ方法で板を取り直しました。BTCはCoincheck 約7円・GMOコイン 約57円・bitbank 約118円・bitFlyer 約171円で、順位は平均と同じでした。

土曜早朝はGMOコインのETH・XRPの板が薄く、ETH 約95円・XRP 約100円と平均より高めでした。

CoincheckはXRPやSOLの板が薄く、手数料0%でも実効コストだけで0.08〜0.37%かかりました。「手数料無料」でも、銘柄によっては他社より高くつくことがあります。

板そのものの厚さはbitbankとGMOコインが安定しています。手数料表だけでなく、自分が買う銘柄の板で比べるのが確実です。

10万円分を売って日本円で出金するまでのコスト(実測)

売るときも、板の買い板を高い順に売り下がるぶんの不利な差と手数料がかかります。さらに日本円に戻すには出金手数料がかかるので、買うときとは順位が変わります。

下の表は、10月17日6時06分〜6時46分(土曜)に取得した9回の板の平均で、10万円分を成行で売ったときの不利な差に、Takerの手数料と日本円の出金手数料(3万円以上を1回)を足した値です。

銘柄 GMOコイン Coincheck bitbank bitFlyer
ビットコイン(BTC) 約70円 約413円 約872円 約939円
イーサリアム(ETH) 約85円 約464円 約890円 約954円
リップル(XRP) 約85円 約471円 約893円 約964円
ソラナ(SOL) 約107円 約632円 約905円 板なし

売る側は出金手数料が大部分を占めます。GMOコインは出金が無料なので4銘柄とも約70〜107円で最小でした。Coincheckは板の手数料0%でも出金に407円、bitbankとbitFlyerは3万円以上の出金に770円かかります。

bitFlyerは三井住友銀行へ出金すると440円で、表より330円安くなります。SBI VCトレードも出金は無料ですが、当サイトは板の公開データを取得していないため実測に入れていません。

出金の手順と反映までの時間はビットコインの出金方法にまとめています。

手数料の4つの種類と「無料」の意味

「手数料無料」と書かれていても、4つのうちどれが無料なのかは社ごとに違います。まず区分を分けて考えると、比較表を読み違えません。

区分 いつかかるか 無料にしている主な社
売買(取引所・板) 板で注文が約定したとき Coincheck(主要銘柄。BTC以外は改定の予定あり)、BITPOINT(新規受付は終了)
日本円の入出金 銀行から入金・銀行へ出金するとき GMOコイン、SBI VCトレード(BITPOINTは月1回まで)
暗号資産の送付 外部のウォレットや別の取引所へ送るとき GMOコイン、SBI VCトレード、BITPOINT
販売所のスプレッド 販売所で買う・売るとき 無料の社は無い(価格に含まれる)

入金・出金・送付の3つがすべて無料なのは、6社のうちGMOコインとSBI VCトレードです。BITPOINTも送付と売買は無料ですが、日本円の出金は月2回目から330円かかります。

取引所(板)の手数料:MakerとTaker

Makerは、板に指値注文を並べて約定を待つ注文です。Takerは、板に並んだ注文とすぐ約定する成行などの注文です。

GMOコイン・SBI VCトレード・bitbank(BTC以外)はMakerの手数料がマイナスで、約定すると手数料を受け取れます。100万円分がMakerで約定すると、-0.01%なら100円、-0.02%なら200円の受け取りです。

販売所のスプレッド

販売所は運営会社から買う方式で、手数料は「無料」と表示されます。ただし買値と売値の差(スプレッド)が価格に含まれ、これが実質的なコストです。

当サイトが10月6日にSBI VCトレードの販売所の価格を9回取得して比べたところ、10万円分のBTCを買うと板の仲値より約3,150円高くなりました。板なら同じ10万円で約54〜168円です(SBI VCトレードの評判と手数料で詳しく解説)。

スプレッドは銘柄や相場の急変でさらに広がります。慣れたらアプリの「販売所」ではなく「取引所」の画面で注文してください。

日本円の入金手数料

銀行振込での入金は、どの社も取引所側の手数料は無料です(振込手数料は自分の負担)。差が出るのは、24時間すぐ反映される即時入金(クイック入金)です。

即時入金はGMOコイン・BITPOINTが無料、bitFlyerはドコモSMTBネット銀行からなら無料・それ以外は330円、Coincheckは3万円未満で770円、3万円以上50万円未満で1,018円です。Coincheckで入金するなら、銀行振込の方が安く済みます。

暗号資産の送付手数料とネットワーク手数料

送付手数料は、取引所が外部へ送るときに取る手数料です。ブロックチェーンに払うネットワーク手数料(ガス代)を取引所が肩代わりし、その分を固定額で取る仕組みが多いです。

GMOコイン・SBI VCトレード・BITPOINTは送付を無料にしています。Coincheckは、BTCとETHの送金手数料をネットワークの混雑に応じて6段階で変えるので、送る直前に画面で金額を確かめてください。

送る銘柄とネットワークでも額は大きく変わります。たとえばXRPの送付は、bitFlyerが無料、bitbankが0.1 XRP(約21円)です。

bitbankはETHをArbitrumやOP Mainnetで送ると0.00042 ETH(約160円)で、Ethereum本体で送る0.005 ETH(約1,900円)より大幅に安くなります。

送り先が同じネットワークに対応しているかは必ず確かめてください。違うネットワークで送ると資産が戻らないことがあります。

bitFlyerは10月15日から、本人確認から90日未満の利用者が日本円を入金した直後に暗号資産を送る場合、一部の送付を48時間止める「クールダウン」を始めました(bitFlyerの評判と手数料で解説)。急いで送る予定があるときは注意してください。

レバレッジ取引の手数料

レバレッジ(証拠金)取引では、売買手数料とは別に、ポジションを翌日に持ち越すたびに手数料がかかります。GMOコインとbitFlyerは建玉金額の0.04%/日、SBI VCトレードは取引手数料が無料で、別にファンディングレートの受け払いがあります(各社の公式手数料ページで確認)。

1日0.04%でも、1か月持ち続けると約1.2%になります。長く持つつもりなら、現物で買う方がコストは小さくなります。

海外の無期限先物には持ち越しの手数料がない代わりに、8時間ごとに資金調達率(ファンディングレート)の受け払いがあります。海外の一例として、BTCCの実額はBTCCの手数料で、口座の作り方はBTCCの口座開設の手順で解説しています。

使い方別:年間の手数料はいくら違うか

手数料の差は、1回あたりでは数十円でも、回数と送付で大きく開きます。上の実測値と公式の手数料から、2つの使い方で年間のコストを試算しました(1BTC=約1,290万円)。

使い方 GMOコイン Coincheck bitbank bitFlyer
A. 毎月3万円分のBTCを板で買い、日本円の出金は年2回 約190円 約840円 約1,910円 約2,140円
B. 毎月10万円分のBTCを板で買い、毎月1回外部へBTCを送付 約650円 約7.7万円 約9.4万円 約6.4万円

Aの出金は3万円以上を他行へ出す前提です。bitFlyerは三井住友銀行へ出すと1回440円になり、年約1,480円に下がります。

積み立てて置いておくだけなら、どの社でも年数千円以内です。一方、Bのように毎月BTCを外部へ送ると、送付手数料だけで年6〜9万円の差になります。送る人ほど、送付無料の社を選ぶ意味が大きくなります。

目的別のおすすめ

手数料だけで1社に決めるなら、次の分け方が目安です。どの社も口座開設と口座の維持は無料なので、用途で2社を使い分ける方法もあります。

少額を積み立てて長く持つ人

GMOコインかSBI VCトレードが向いています。板の手数料が安く、日本円の出金も無料なので、売って日本円に戻すときのコストもかかりません。

SBI VCトレードは販売所の手数料も無料と表示していますが、スプレッドはかかります。板で買える銘柄は板で買ってください。

ビットコインやイーサリアムを板で頻繁に売買する人

BTCとETHはCoincheckが最もコストが小さく、実測で10万円あたりBTC約7円・ETH約58円でした。出金は1回407円なので、利益はまとめて出金すると安く済みます。ETHは改定が入ると逆転するので、新しい日時が出たら見直してください。

指値で待てるなら、GMOコインやSBI VCトレードのMaker(-0.01%)で手数料を受け取りながら売買する方法もあります。CoincheckとbitFlyerの違いはコインチェックとビットフライヤーの比較にまとめています。

外部のウォレットや別の取引所へよく送る人

送付が無料のGMOコイン・SBI VCトレードを起点にします。有料の社から送る場合は、BTCよりも送付手数料の安い銘柄やネットワークを選ぶと抑えられます。

アルトコインを板で買いたい人

bitbankは取扱銘柄の多くを板で買えます。手数料はTaker 0.12%ですが、板が厚く、実測の実効コストはETH・XRP・SOLとも0.01%未満でした。

イーサリアムを買う場所と手順はイーサリアムの買い方で、銘柄ごとの総コストと合わせて解説しています。

bitbankとSBI VCトレードの手数料を比べると

bitbankとSBI VCトレードは、どちらも板で買えて手数料が低めのため、よく比べられます。違いが出るのは出金と送付です。

項目 bitbank SBI VCトレード
板の手数料(BTC) Maker 0% / Taker 0.10% Maker -0.01% / Taker 0.05%
板の手数料(ETH・XRPなど) Maker -0.02% / Taker 0.12% Maker -0.01% / Taker 0.05%
日本円の出金 550円(3万円以上は770円) 無料
BTCの送付 0.0006 BTC(約7,700円) 無料

アルトコインを指値で大きく売買するなら、Makerの受け取りが大きいbitbankが有利です。出金や送付が多いなら、SBI VCトレードの方が年間のコストは小さくなります。

SBI VCトレードは、板で買える銘柄が販売所より少ない点も覚えておいてください。

手数料を安くする5つのコツ

手数料は、取引所の選び方と使い方の両方で下げられます。

  1. 販売所ではなく取引所(板)で買う:アプリのメニューで「販売所」ではなく「取引所」の画面を開いて注文する
  2. 急がない注文は指値にする:Makerの手数料がマイナスの社なら、約定するたびに受け取れる
  3. 日本円の出金はまとめる:出金が有料の社では、回数を減らすほど安くなる
  4. 送るときは送付無料の社か、手数料の安い銘柄を使う:BTCで送るとそれだけで数千円かかる
  5. 入金は無料の方法を選ぶ:Coincheckの即時入金(770円〜)より、銀行振込の方が安い

入金の手順は仮想通貨の入金方法で解説しています。

手数料で失敗しやすい注意点

「手数料無料」の表示だけで選ぶと、別のところで損をすることがあります。

  • 販売所の「手数料無料」:スプレッドが価格に含まれている。板より高くつくのが普通
  • 送付先のネットワーク違い:送付が無料でも、送り先と違うネットワークを選ぶと資産が戻らないことがある。最初は少額で試す
  • キャンペーンの条件:手数料の割引やプレゼントは、期間や取引量の条件がある。公式ページで条件を確かめる
  • 手数料の改定:Coincheckのように改定が予告され、延期されることもある。注文前に公式の手数料表を見る

海外の取引所は手数料が安く見えることがありますが、多くは日本の金融庁に登録していません。BybitとBitgetは日本居住者向けのサービスを終了・縮小しています(Bitgetの日本居住者向けサービス終了のお知らせ)。手数料は国内の登録業者でも十分に抑えられます。

手数料と税金の関係

仮想通貨の売買で出た利益は、原則として雑所得です。売買の手数料や送付手数料は、取得価額に含めたり必要経費にしたりできる場合があります(国税庁の暗号資産に関する税務上の取扱い)。

どの社も年間の取引報告書や取引履歴をダウンロードできます。手数料の額も記録に残るので、確定申告の前に保存しておいてください。

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