仮想通貨恐怖指数とは・2026年10月12日時点の値は69(Greed)

仮想通貨恐怖指数(Fear and Greed Index)とは、暗号資産市場の投資家心理を0〜100の数値で示す指標で、Alternative.meの公式サイトが2018年から公開している。2026年10月12日時点の値は69、区分は「Greed(強欲)」である。

数値が低いほど市場は「恐怖」、高いほど「強欲」に傾いていることを示す。極端な数値を逆張りのシグナルとして使う運用が広く知られている。

英語では「fear & greed」と略されることが多く、日本語では「恐怖指数」「恐怖・強欲指数」「フィアーアンドグリード指数」など表記ゆれがあるが、いずれも同じ指標を指す。

Alternative.meの公開APIから2026年10月12日に直接取得した直近30日分の値は次の通り。9月22日に78(Extreme Greedの手前)まで上昇した後、10月は59〜74の範囲で上下動している。

日付 値 区分
10/12 69 Greed
10/11 61 Greed
10/10 64 Greed
10/09 59 Greed
10/08 64 Greed
10/07 71 Greed
10/06 73 Greed
10/05 70 Greed
10/01 74 Greed
09/22 78 Extreme Greed
09/17 50 Neutral

9月17日には50(Neutral)まで落ち着く場面もあり、1か月足らずで中立から強欲圏まで振れていることが分かる。

Coincheckの公式サイトで手数料・取扱銘柄を確認する

指数が生まれた背景とCNN Money版との違い

仮想通貨版のFear and Greed Indexは、米国株式市場向けにCNN Moneyが提供してきたFear and Greed Indexに着想を得て、Alternative.meが2018年に設計・公開した。

株式市場版はプライスモメンタム・株価の強弱・プットコール比率など7つの株価関連指標を組み合わせる。仮想通貨版はボラティリティ・出来高・SNSの言及量など、暗号資産市場特有のデータソースを採用している点が異なる。

「相場は感情で動く」という考え方を数値に落とし込み、投資家が自分の感情を客観視するための道具として設計された点は、株式版・仮想通貨版で共通している。

2026年の推移を月別平均で振り返る

同じAlternative.meの公開APIで2026年1月〜10月12日までの日次値を取得し、月別の平均・最小・最大を集計した(2026年10月12日取得)。

月 平均 最小 最大 傾向
2026年1月 31.2 16 61 Fear中心、月末にGreedへ反発
2026年2月 10.0 5 17 年間最低、Extreme Fearが月間を通じて継続
2026年3月 14.2 8 28 Extreme Fearが継続
2026年4月 22.8 8 47 Fear圏で推移
2026年5月 34.4 22 50 FearからNeutral圏へ回復
2026年6月 15.9 8 29 再びExtreme Fearへ悪化
2026年7月 25.3 11 33 Fear圏で推移
2026年8月 45.3 25 74 Fearから一気にGreedへ反転
2026年9月 67.3 50 78 年間最高値、Greed圏が定着
2026年10月(12日時点) 67.4 59 74 Greed圏を維持

年間で最も低かったのは2026年2月12日と2月23日の5(Extreme Fear)、最も高かったのは9月22日の78(Extreme Greed)である。2月の最低値から9月の最高値まで、指数は半年強で15倍近い差を記録した。

8月から9月にかけてFear圏からGreed圏へ急転換しており、指数単体では転換の理由までは分からない。価格・出来高など他の材料と合わせて振れの大きさを確認する必要がある。

指数の算出に使われる6つの要素

指数はボラティリティ・出来高とモメンタム・SNS・BTCドミナンス・Googleトレンド・アンケートの6要素を加重平均して算出される。アンケートは現在休止中で、実質5要素での計算になっている(Alternative.meの算出方法)。

  • ボラティリティ(約25%): 直近の変動幅・最大下落率を過去30日・90日平均と比較する。変動が大きいほど「恐怖」寄りに判定される
  • 市場モメンタム・出来高(約25%): 現在の出来高とモメンタムを過去平均と比較する。平均より高いと「強欲」寄りに判定される
  • ソーシャルメディア(約15%): X(旧Twitter)でのビットコイン関連の言及数・ハッシュタグ・エンゲージメント率を分析する
  • BTCドミナンス(約10%): ビットコインの時価総額シェアが上昇するとやや「恐怖」寄り(資金がBTCへ退避)、低下するとやや「強欲」寄り(アルトコインへの投機資金流入)と解釈される
  • Googleトレンド(約10%): 「ビットコイン価格予想」など関連語の検索ボリュームの急増を分析する
  • アンケート調査(旧約15%): 市場参加者への意識調査だったが、現在は休止中とされる

各要素を0〜100にスケール化したうえで加重平均し、1日1回更新される仕組みだ。元データはビットコインの値動きが中心のため、実質的には「ビットコイン恐怖指数」と呼んでも差はない。

見方:0〜100のレンジと5段階区分

スコアは5段階に区分される。境界値は提供元によって多少異なるが、ここではAlternative.meの区分を基準にする。

スコア 区分 一般的な解釈
0〜24 Extreme Fear(極端な恐怖) 投資家心理がパニック状態。逆張りの買い候補とされやすい
25〜49 Fear(恐怖) 弱気ムードが優勢。慎重な姿勢が支配的
50 Neutral(中立) 方向感が定まらない状態
51〜74 Greed(強欲) 楽観ムードが強まり、リスク選好が高まる
75〜100 Extreme Greed(極端な強欲) 過熱感が強く、逆張りの警戒シグナルとされやすい

2026年10月12日の69は「Greed」の範囲の中でもやや高めの水準にあたる。2026年は2〜3月にExtreme Fear、9〜10月にGreedと、1年の中で心理が大きく往復した。

Extreme Fear(0〜24)の読み方

指数がExtreme Fear領域まで沈み込んだ後、短期〜中期で価格が反発する局面が過去に繰り返し観測されてきた(各時点の相場報道ベース)。

  • 2018年12月: いわゆる「クリプトウィンター」の弱気相場末期
  • 2020年3月: 新型コロナショックによる世界同時株安に連動した急落
  • 2022年6月: TerraUSD(UST)/LUNA崩壊後の急落
  • 2022年11月: FTX破綻直後の信用収縮
  • 2026年2月: 本記事の集計で年間最低値(5)を記録

2026年では2月12日・2月23日に指数が5まで落ち込み、年間を通じて最も深いExtreme Fearを記録した。前述の月別集計の通り、2月は月平均10.0・3月は14.2と、2か月連続でExtreme Fear圏が続いた。

ただし、極端な恐怖は「これ以上下がらない」ことを保証しない。指数が低い水準にとどまったまま、さらに新安値を更新するケースも過去に存在する。2026年も6月に指数が再び15.9(平均)まで悪化しており、2月の底から一本調子で回復したわけではない。

「20を下回ったら機械的に買う」という単純な運用は、下落継続時に含み損を拡大させるリスクがあるため注意したい。

Extreme Greed(75〜100)の読み方

指数が80前後で長期滞留する局面は、過去の強気相場で天井圏の警戒シグナルとして意識されてきた。

  • 2017年12月: ビットコインが当時の史上最高値を更新したバブル的な高騰局面
  • 2021年4月: 大手取引所コインベースの上場前後の高騰局面
  • 2021年11月: ビットコインが当時の史上最高値(約69,000ドル)を記録した局面
  • 2026年9月: 本記事の集計で年間最高値(78)を記録

2026年は9月22日に78まで上昇し、年間の最高値を記録した。その後は10月12日時点で69まで落ち着いており、78は「Extreme Greedの一歩手前」で踏みとどまった格好だ。

強気相場の中盤でも指数が70〜80程度で数週間とどまることは珍しくなく、「Extreme Greedに達した瞬間に即座に下落する」わけではない。天井のピンポイント判定というより、「そろそろ利益確定を意識するタイミング」という警戒シグナルとして使うのが現実的だ。

中立帯(50付近)の読み方

中立帯は方向感が定まらない局面で観測される。トレンドフォロー戦略・ブレイクアウト戦略ともに機能しにくく、レンジ相場の中での小刻みな売買が中心になりやすい。

2026年9月16〜17日には50〜51まで落ち着いており、その後1週間でGreed圏まで戻った。中立が長く続いた後に急に極端な数値へ振れ、新たなトレンドの起点になるケースもある。

指数は価格予想の代わりになるか

仮想通貨恐怖指数は「明日上がるか下がるか」を予測する指標ではない。あくまで現在の市場心理を定量化したものであり、将来の価格を直接示すものではない。

過去の相場では極端な値の後に価格が反転した例が多いが、それは相関であって因果ではない。指数が価格を動かしているわけではなく、両者は同じ市場の変動から派生した結果にすぎない。

指数の算出には過去30日・90日のデータを使う要素が含まれるため、直近の急変化が反映されるまでに数日のタイムラグが生じることもある。

ビットコイン版とCoinMarketCap版の違い

Alternative.meの指数はビットコインの値動きが中心のデータソースを使う。一方、CoinMarketCapのFear and Greed Indexは算出方法が異なり、より広い市場データを加味して設計されている。

提供元ごとに算出方法が違うため、同じ日でも数値が10〜20ポイント程度ずれることがある。2026年1月29日時点ではAlternative.meが26、CoinMarketCap/Binanceが38を示していた例が報告されている。

数値そのものより、どの提供元の値かを確認したうえで、同じ提供元の時系列変化を追う使い方が実務的である。本記事の数値は特記がない限りAlternative.me基準である。

指数を使った逆張り判断の手順

指数単独で機械的に売買を決めるのはリスクが高い。実務では次の手順で使うのが現実的だ。

  1. 指数の値だけでなく、価格・出来高のトレンドを併せて確認する
  2. Extreme Fear/Extreme Greedが何日続いているかを見る(単発のスパイクより持続を重視する)
  3. BTCドミナンスや出来高など個別要素の内訳を確認する(総合スコアだけに頼らない)
  4. 逆張りをする場合は少額から始め、先に資金管理(1トレードのリスク許容額)を決める
  5. レバレッジを使う場合は、証拠金維持率を事前に計算してからエントリーする
  • 指数の値だけで売買判断をしていないか
  • Extreme Fear/Greedの継続日数を確認したか
  • 資金管理(1トレードのリスク許容額)を先に決めたか
  • レバレッジを使う場合は証拠金維持率を計算したか

bitbankの公式サイトで手数料・取扱銘柄を確認する

レバレッジ取引で指数を使うときの注意点

レバレッジ取引で指数を逆張りの根拠にする場合、最大のリスクは価格がさらに逆行してロスカットされることだ。指数が「恐怖」を示していても、下落が止まる時期を特定することはできない。

2026年2月の実例でも、指数が5まで落ち込んだ後にすぐ反発せず、3月も14.2・4月も22.8とFear圏が続いた。「指数が低いから反発するはず」という前提でレバレッジを増やすと、長期化した場合にロスカットのリスクが高まる。

ロスカットを避けるには、証拠金維持率の計算方法を先に理解しておく必要がある。証拠金維持率とロスカットの計算方法で、国内取引所ごとの計算式と下落幅の目安を確認できる。

国内取引所のレバレッジ商品は会社ごとに最大倍率・必要維持率が異なる。逆張りのタイミングを指数で判断する前に、自分が使う取引所の手数料や取扱銘柄を手数料比較で確認しておきたい。

必要維持率も会社ごとに差がある。2026年10月8日時点の確認では、SBI VCトレードは80%、bitFlyer Crypto CFDは50%、bitbankは維持必要保証金の0.5倍を基準にしている(証拠金維持率とロスカットの計算方法)。

同じ下落幅でも会社によってロスカットされるタイミングが異なるため、指数だけで判断する前に自分の取引所のルールを確認したい。

仮想通貨恐怖指数をどこで確認できるか

最新値はAlternative.meの公式サイトで誰でも無料で確認できる。グラフと数値が1日1回更新される。

CoinMarketCapやCoinGeckoでも独自版の指数を公開しており、国内情報源としてはCoinglassの日本語版も参照できる。

いずれも無料で見られるが、前述の通り提供元ごとに数値がずれることがあるため、同じサイトを継続して見る方が時系列の変化を追いやすい。

他の市場指標との違い

仮想通貨恐怖指数は複合指標であり、個別の分析ツールとは役割が異なる。

対RSI(相対力指数)

RSIは個別銘柄の価格モメンタムを0〜100で示すテクニカル指標で、短期の売られすぎ・買われすぎを判定するのに向く。仮想通貨恐怖指数は市場全体の心理を示す複合指標で、個別銘柄のタイミング判定には向かない。

対出来高・オンチェーン指標

出来高やアクティブアドレス数などのオンチェーン指標は需給の実データそのものを示す。仮想通貨恐怖指数はそうしたデータの一部を要素として取り込み、心理面にスケール変換した二次指標にあたる。

対SNSセンチメント分析ツール

SNS上の言及数や感情分析に特化したツールは、言葉のトーンを細かく追える一方で、ボットやスパムの影響を受けやすい。仮想通貨恐怖指数はSNS要素を全体の15%程度に抑え、他の要素と組み合わせることで極端な振れを緩和している。

指標 対象 更新頻度 強み
仮想通貨恐怖指数 市場全体の心理 1日1回 複数要素の複合判定
RSI 個別銘柄の価格モメンタム リアルタイム 短期の売買タイミング
出来高・オンチェーン指標 需給の実データ リアルタイム〜日次 価格に先行する実需の確認
SNSセンチメント分析 言及数・感情のトーン リアルタイム 話題の盛り上がりの検知

指数とアルトコインの関係

指数の算出データはビットコインの値動きが中心のため、個別のアルトコインの心理とは必ずしも一致しない。アルトコインは銘柄固有のニュース(上場・提携・規制)で指数とは無関係に動くことがある。

2026年の推移で指数がExtreme Fear圏だった2〜3月でも、個別銘柄によっては別の材料で値動きしていた可能性がある。銘柄ごとの強気・弱気材料は、指数ではなく個別記事(例: ソラナの今後)で確認する方が確実だ。

指数の弱点・批判されやすい点

指数には方法論上の弱点も指摘されている。算出ロジックの詳細な重み付けは変更される可能性があり、提供元が完全には開示していない要素もある。

ソーシャルメディア要素はボットやスパムアカウントの影響を受けやすく、短期的に歪むことがある。前述の通りウェイトは約15%に抑えられているが、完全には排除できない。

指数はあくまで結果指標であり、ボラティリティや出来高という「すでに起きたこと」を集計して計算される。将来の値動きを先取りするものではない点は、何度でも確認しておきたい。

国内取引所で口座を確認するなら

指数を見て「買い時かもしれない」と判断しても、口座を持っていなければ実際には動けない。国内取引所ごとに板の厚さ・手数料・最低購入額が異なるため、事前に国内取引所の比較で自分に合う1社を確認しておくとよい。

登録業者かどうかを確認したい場合は、金融庁登録の国内取引所一覧で現在の登録状況を確認できる。

リスクと注意点

  1. 指数は結果指標であり、価格が動いた後に反映されるタイムラグがある
  2. 極端な値が続いても、そこからさらに新安値・新高値を更新することがある(2026年も2月の5から6月に再び低下するなど一本調子ではなかった)
  3. 提供元ごとに算出方法が違うため、数値だけの単純比較はできない
  4. レバレッジ取引では、指数による逆張り判断よりロスカット管理を優先すべきである
  5. 指数は投資助言ではなく、最終的な売買判断は自己責任で行う必要がある
  6. ソーシャルメディア要素はボット・スパムの影響を受けやすく、短期的に歪むことがある
  7. アンケート要素は現在休止中で、算出に使われる要素数自体が変わることがある

仮想通貨恐怖指数は、市場心理を数値で把握するための補助的な指標である。2026年は2月のExtreme Fear(5)から9月のExtreme Greed(78)まで年間で大きく往復した。

単発の数値より推移の方向と持続日数を見る使い方が実務的だ。価格・出来高・自分の資金管理と組み合わせることで、感情的な売買を避ける材料になる。

GMOコインの公式サイトで手数料・取扱銘柄を確認する