HBAR(ヘデラ)とは、ブロックチェーンとは異なる独自の分散型台帳技術「ハッシュグラフ」を採用したパブリックネットワーク「Hedera」のネイティブ暗号資産である。結論から言うと、2026年7月時点でHBARを取り扱う国内暗号資産取引所はまだ少なく、SBIグループの「SBI VCトレード」が代表的な購入先となる。SBI VCトレードは2024年5月15日にHBARの取扱いを開始し、販売所での売買に加えて、積立・ステーキング・貸コイン(レンディング)まで一通りのサービスに対応している。本記事では、HBARの基礎知識から、SBI VCトレードでの具体的な買い方、購入方法の使い分け、リスクと注意点までを、2026年7月時点の情報に基づいて網羅的に解説する。
HBAR(ヘデラ)とは?ハッシュグラフが支える企業向け分散型台帳
HBARは、分散型台帳ネットワーク「Hedera(ヘデラ)」上で手数料の支払いやネットワークの保護(ステーキング)に使われるネイティブトークンである。時価総額は2026年7月上旬時点で約30億ドル(約4,500億〜5,000億円)規模、暗号資産全体の時価総額ランキングでは20〜30位圏に位置しており、アルトコインの中では上位グループに入る銘柄だ。1HBARあたりの価格は約0.07ドル(約10〜11円)前後で推移している。
ビットコインやイーサリアムと並べて語られることも多いが、Hederaの設計思想はかなり異質である。ここでは「何が違うのか」を3つの観点で整理する。
ブロックチェーンではなく「ハッシュグラフ」を採用
Hederaの最大の特徴は、取引データを鎖状につなぐブロックチェーンではなく、「ハッシュグラフ・コンセンサス」と呼ばれる独自のアルゴリズムを採用している点にある。ハッシュグラフはDAG(有向非巡回グラフ)と呼ばれるデータ構造を用い、取引を並列に処理していく。ブロックの生成を待つ必要がないため、処理の高速性と手数料の低さ、消費電力の少なさが強みとされる。
また、ハッシュグラフは分散型台帳のセキュリティ水準として高いレベルにあるとされる「aBFT(非同期ビザンチン障害耐性)」を実現していると説明されている。これは、ネットワーク内の一部の参加者が悪意を持って妨害を試みたり、通信の一部が遮断されたりしても、ネットワーク全体としては正しい合意形成を継続できる性質を指す。企業がミッションクリティカルな用途で分散型台帳を使う際に重視される要素であり、Hederaが「エンタープライズ向け」と呼ばれる技術的な根拠のひとつになっている。
運営審議会による分散ガバナンス
Hederaのもうひとつの特徴が、「運営審議会(Governing Council)」によるガバナンス体制である。運営審議会にはGoogleやIBMをはじめとするグローバル企業、Web3プロジェクト、大学などが参加しており、ネットワークの意思決定を特定の一社に集中させない仕組みを取っている。
一般的なパブリックチェーンでは、開発を主導する財団や中核開発者の影響力が大きくなりがちだが、Hederaは世界的な大企業が名を連ねる審議会が運営に関与することで、「企業が安心して採用できる中立性・継続性」を打ち出している。大企業の参加はプロジェクトの信頼性を示すシグナルとして評価される一方、後述するように「大企業が関与している=価格が安定する」わけではない点には注意が必要だ。
ISO20022準拠と決済分野への適合性
SBI VCトレードの銘柄解説によれば、Hederaは金融通信メッセージの国際規格である「ISO20022」に準拠しているとされる。ISO20022は銀行間の送金メッセージなどで採用が進む規格であり、これに準拠していることは、既存の金融インフラと接続しやすい設計であることを意味する。
実際、Hederaは決済・送金・トークン化資産(RWA)・サプライチェーン管理など、企業ユースを想定した実証や採用事例が多いネットワークとして知られている。手数料が米ドル建てで低位に固定される設計とされ、コスト計算がしやすい点も、商用サービスに組み込みやすい理由として挙げられることが多い。
HBARトークンの役割と供給の仕組み
HBARは、Hederaネットワーク上で(1)取引手数料・スマートコントラクト実行手数料の支払い、(2)ステーキングによるネットワーク保護への参加、という2つの主要な役割を持つ。ネットワークの利用が増えるほど手数料支払いのためのHBAR需要が生まれる構造であり、エコシステムの成長とトークンの利用価値が結びつく設計になっている。
供給面では、HBARの発行上限は500億枚とされ、ビットコインのようにマイニングで徐々に新規発行される方式ではなく、あらかじめ発行されたトークンが計画に沿って段階的に市場へ放出されていく方式を取る。放出のペースはエコシステム支援や開発資金などの目的に応じて設計されており、この「アンロックスケジュール」が需給に与える影響は、後述するリスクの章で改めて触れる。投資対象として見る場合、発行上限があること自体は希少性の裏付けになるが、流通量が今後も増えていく設計であることはセットで理解しておきたい。
HBARは国内のどこで買える?(2026年7月時点)
国内の取扱い状況
HBARは海外では主要な取引プラットフォームに広く上場している一方、日本国内で取り扱う暗号資産交換業者はまだ限られている。2026年7月時点で、国内の代表的なHBAR購入先として挙げられるのがSBI VCトレードである。
SBI VCトレードは2024年5月15日に、アプトス(APT)・ジパングコイン(ZPG)と同時にHBARの取扱いを開始した。国内大手グループの取引所がHBARを取り扱う意味は大きく、日本円で直接HBARを購入できる環境が整ったことで、海外プラットフォームを経由せずにHBARへアクセスできるようになった。
国内でHBARの取扱いが少ない背景には、日本の暗号資産上場プロセスの慎重さがある。国内取引所が新しい銘柄を取り扱うには、自主規制団体の枠組みを含めた審査・確認のプロセスを経る必要があり、海外で人気の銘柄でも国内上場までに時間がかかることが珍しくない。裏を返せば、国内取引所で買える銘柄は一定のスクリーニングを経ているとも言え、HBARが国内大手グループの取引所で取り扱われていること自体が、銘柄選定の観点ではひとつの参考材料になる。
なお、暗号資産の取扱い銘柄は各社の判断で追加・変更されるため、最新の取扱い状況は必ず公式サイトで確認してほしい。本記事では、HBARの購入・保有に関わるサービスを一通り提供しているSBI VCトレードを中心に解説する。
SBI VCトレードでのHBAR関連サービス
SBI VCトレードにおけるHBARの取扱い内容は、取扱い開始時の発表によれば以下の通りである。
| サービス | HBAR対応状況(2026年7月時点の公表情報) | 内容 |
|---|---|---|
| 販売所 | 対応 | 提示価格で即時に売買できる。操作がシンプルで初心者向き |
| 積立 | 対応 | 毎月など定期的に一定額を自動購入。時間分散でリスクを平準化 |
| ステーキング | 対応(取扱い当初から) | 保有するだけで報酬を受け取れる。Hederaのネットワーク保護に参加 |
| 貸コイン(レンディング) | 対応 | 保有HBARを貸し出して貸借料を受け取る |
| 外部からの入庫 | 一定数量以上の特別対応 | 別途設定された数量以上の入庫に対応(入庫特別対応) |
注目すべきは、取扱い開始の当初からステーキングサービスが提供されている点だ。HBARは長期保有を前提とする投資家が多い銘柄であり、「買って寝かせている間にも報酬が積み上がる」環境が最初から用意されていたことは、購入先を選ぶうえで重要な判断材料になる。
SBI VCトレードの特徴:HBAR購入先としての実力
HBARを買える場所としてだけでなく、取引所そのものとしての使い勝手も確認しておこう。
手数料体系:各種手数料無料の方針
SBI VCトレードは、口座開設手数料や日本円の入出金手数料、暗号資産の送金(出庫)手数料が無料(2026年7月時点)という、コスト面で優位性のある手数料体系を採用している。取引コストを気にする長期投資家にとって、入出金や送金のたびに手数料がかからないことは地味ながら大きなメリットだ。
また、最低1円から暗号資産を購入できるため、「まずはお試しで少額から」という始め方がしやすい。HBARは1枚あたり約10円前後(2026年7月上旬時点)と単価が低いため、数百円〜数千円からでも十分に購入体験を得られる。
ステーキングで「保有しながら増やす」
SBI VCトレードはステーキングサービスに力を入れている取引所として知られており、HBARも対象銘柄に含まれる。ステーキングとは、保有する暗号資産をネットワークの安全性維持に役立て、その対価として報酬を受け取る仕組みである。
取引所が提供するステーキングは、自分でウォレットやノードを用意する必要がなく、口座で保有しているだけで自動的に報酬が付与されるタイプが主流だ。報酬率は市況やネットワークの状況によって変動するため、申込み時に最新の条件を確認してほしい。
SBIグループの信頼性とセキュリティ
SBI VCトレードは、証券・銀行・保険を擁するSBIグループの暗号資産取引所であり、金融庁登録の暗号資産交換業者として国内の規制に準拠して運営されている。顧客資産の分別管理やコールドウォレットでの保管など、国内規制で求められるセキュリティ水準を満たしたうえで、大手金融グループとしての管理体制が加わる点は、長期保有前提の投資家にとって安心材料と言える。
取扱銘柄数は約23銘柄(2026年7月時点)と国内最多クラスではないものの、HBARのような他社にない銘柄を扱う点、ステーキング・レンディングなど保有系サービスが充実している点が特徴だ。
HBARの買い方:口座開設から購入までの5ステップ
実際にSBI VCトレードでHBARを購入する手順を、口座開設から順に整理する。スマートフォンだけで完結でき、審査がスムーズに進めば最短即日で取引を開始できる。
- 公式サイトから口座開設を申し込む — メールアドレスを登録し、氏名・住所などの基本情報を入力する。暗号資産取引所の口座開設は無料で、維持費もかからない。
- 本人確認(eKYC)を完了する — スマートフォンのカメラで運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類と顔写真を撮影する。オンラインで完結するeKYC方式なら、郵送物の受け取りを待つ必要がない。
- 審査完了後、日本円を入金する — 銀行振込や即時入金サービスで日本円を入金する。SBI VCトレードは入金手数料が無料(2026年7月時点)なので、少額ずつ複数回に分けて入金してもコストはかからない。
- 販売所でHBARを選び、金額を指定して購入する — 銘柄一覧からHBAR(ヘデラ)を選択し、購入したい日本円金額または数量を入力して注文を確定する。販売所は提示価格で即時に約定するため、初めてでも迷いにくい。
- 必要に応じてステーキング・積立を設定する — 長期保有を想定するならステーキングの申込みを、時間分散で買い増していくなら積立設定を検討する。購入して終わりではなく、保有方針まで決めておくのがおすすめだ。
購入自体は数分で完了するが、初回は口座開設の審査時間を見込んで、余裕を持って準備しておきたい。
購入タイミングに迷う場合は、一度にまとめて買わず、複数回に分けて購入する「時間分散」を基本にするとよい。毎月決まった日に決まった金額を買い付けるドルコスト平均法なら、高値づかみのリスクを平準化でき、価格チャートに張り付く必要もない。SBI VCトレードの積立機能を使えばこのプロセスを自動化できるため、「最初に少額をスポット購入して操作に慣れ、その後は積立に切り替える」という流れが初心者には取り組みやすい。
購入方法の使い分け:販売所・積立・ステーキングをどう組み合わせるか
SBI VCトレードでは、HBARの購入・運用に複数の方法が用意されている。それぞれの特性を理解して使い分けよう。
| 方法 | 向いている人 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 販売所でスポット購入 | 相場を見てタイミングを選びたい人 | 即時約定・操作が簡単 | スプレッド(売値と買値の差)が実質コストになる |
| 積立 | 毎月コツコツ買いたい人 | 時間分散で高値づかみのリスクを平準化 | 短期の値動きは取りにくい |
| ステーキング | 長期保有前提の人 | 保有中に報酬が積み上がる | 報酬率は変動する。対象条件の確認が必要 |
| 貸コイン | 使う予定のないHBARがある人 | 貸借料を受け取れる | 貸出中は原則売却できない。貸出先の信用リスク |
初心者に多い失敗は、販売所のスプレッドを意識せずに短期売買を繰り返してしまうケースだ。販売所は買値と売値に差が設定されており、頻繁に売買するほどこのコストが積み重なる。HBARのような中長期のテーマ性で注目される銘柄は、スポット購入と積立を組み合わせ、保有分はステーキングに回すという「長期目線の設計」と相性が良い。
購入前に確認したいチェックリスト
HBARを購入する前に、以下の項目を確認しておこう。
- 投資に回す資金は、当面使う予定のない余剰資金か
- HBARがどのような技術・ユースケースを持つ銘柄か、自分の言葉で説明できるか
- 販売所のスプレッドが実質的なコストになることを理解したか
- ステーキングや貸コインの条件(報酬率・解除条件)を確認したか
- 二段階認証を設定し、ログイン情報を安全に管理できているか
- 暗号資産の利益にかかる税金の扱い(雑所得・総合課税)を把握したか
すべてにチェックが付いてから購入に進むことで、感情的な判断による失敗を減らせる。
購入後の管理:セキュリティとステーキング運用のポイント
HBARは購入して終わりではなく、その後の管理と運用で差がつく。長期保有を前提とする場合に押さえておきたいポイントを整理する。
取引所保管の基本と口座のセキュリティ
購入したHBARは、基本的にはSBI VCトレードの口座内でそのまま保管することになる。国内の暗号資産交換業者は、顧客資産の分別管理やコールドウォレット保管が制度上求められており、個人が自己流でウォレット管理をするよりも安全に運用できるケースが多い。ただし、口座そのものへの不正アクセスは利用者側の対策に依存する部分が大きい。二段階認証アプリの設定、取引所をかたるフィッシングメールへの警戒、パスワードの使い回し回避の3点は必ず徹底したい。
ステーキング運用の実際
ステーキングを設定すると、保有するHBARに対して定期的に報酬が付与される。複利的に資産を積み上げたい場合は、付与された報酬をそのまま保有し続けることで、報酬にもさらに報酬が付く形になる。注意点は、報酬率が固定ではなくネットワークの状況や取引所の条件によって変動することだ。数カ月に一度は条件を確認し、想定と大きく変わっていないかチェックする習慣をつけたい。
損益管理と記録の習慣
ステーキング報酬や貸コインの貸借料は、受け取った時点で課税対象になり得るため、付与された日時と数量、その時点の時価を記録しておくと確定申告の際に慌てずに済む。取引履歴は取引所からダウンロードできるが、年をまたぐと整理が煩雑になりがちだ。年末にまとめてではなく、四半期ごとに記録を整理しておくことをおすすめする。税務の詳細は個々の状況で異なるため、判断に迷う場合は税理士など専門家に相談してほしい。
HBARの将来性を左右する材料(2026年7月時点)
投資判断の参考として、HBARを取り巻く主要な材料を整理する。なお、将来の価格を保証するものではなく、あくまで公開情報に基づく論点の整理である。
米国での現物ETF上場
2025年10月、米国でHBARの現物ETFがNasdaqに上場した。現物ETFの登場は、証券口座を通じて機関投資家や個人投資家がHBARへ間接的に投資できるルートが開かれたことを意味する。ETF経由の資金流入は、ビットコインやイーサリアムの前例でも市場構造に影響を与えた重要イベントであり、HBARにとっても中長期の需給を考えるうえで無視できない材料だ。
日本国内の投資家が米国上場のETFを直接購入できるかは証券会社の取扱い方針によるが、「規制された金融商品としてHBARが認められた」という事実そのものが、銘柄の信頼性評価に影響する。国内取引所で現物のHBARを保有する投資家にとっても、機関投資家の資金が入りやすい市場環境が整ったことは、追い風となり得る変化と言える。
エンタープライズ採用の広がり
GoogleやIBMなどが参加する運営審議会の存在に加え、決済・送金・資産のトークン化といった分野で企業による実証・採用が続いている。ISO20022準拠という金融インフラとの親和性も、他のパブリックチェーンとの差別化要因である。企業ユースの拡大はネットワーク手数料の支払い需要、すなわちHBARの実需に直結するため、採用事例のニュースは継続的に追う価値がある。
トークンアンロックと供給面の圧力
一方で、供給面には留意が必要だ。HBARはエコシステム支援などの目的で段階的にトークンが放出されるスケジュールを持っており、市場では継続的な売り圧力の要因として指摘されることがある。需要側の材料(ETF・企業採用)と供給側の材料(アンロック)の両方を見て、バランスで判断する姿勢が求められる。
他の主要銘柄との比較:HBARの立ち位置
国内取引所で買える主要銘柄と比較すると、HBARの特徴がより明確になる。
対 XRP(エックスアールピー)
XRPは国際送金の効率化に特化した銘柄で、金融機関との連携実績という点でHBARと方向性が近い。違いは設計の焦点で、XRPが「送金ブリッジ資産」としての役割を突き詰めるのに対し、HBARはスマートコントラクトやトークン化を含む汎用的な企業向けプラットフォームを志向する。金融特化のXRP、汎用エンタープライズのHBARという整理ができる。
対 XLM(ステラルーメン)
XLMは個人向け送金・金融包摂をテーマとするネットワークで、低コスト送金という点でHBARと共通する。ただし、ガバナンス面でGoogleやIBMといった大企業の審議会が運営に関与するHBARの体制は、財団主導のXLMとは対照的だ。「誰がネットワークの意思決定を担うか」という視点で比較すると、両者の思想の違いが見えてくる。
対 SOL(ソラナ)
SOLは高速・低コストを武器にNFTやDeFiなど消費者向けアプリケーションで存在感を持つチェーンである。処理性能を追求する点はHBARと共通するが、SOLがコンシューマー向けエコシステムの活況で評価されるのに対し、HBARは企業・金融インフラ向けの採用を軸に評価される。エコシステムの賑わいで選ぶならSOL、企業採用の堅実な積み上げに注目するならHBAR、という見方ができる。
| 銘柄 | 主なテーマ | 合意形成の特徴 | 国内での購入しやすさ(2026年7月時点) |
|---|---|---|---|
| HBAR | 企業向け分散型台帳・決済 | ハッシュグラフ(aBFTとされる) | 取扱い取引所が限られる |
| XRP | 国際送金ブリッジ | 独自コンセンサス(XRP Ledger) | 国内ほぼ全ての取引所で購入可 |
| XLM | 個人向け送金・金融包摂 | SCP(Stellar Consensus Protocol) | 多くの国内取引所で購入可 |
| SOL | 高速汎用チェーン・DeFi/NFT | PoH+PoS | 多くの国内取引所で購入可 |
HBAR投資のリスクと注意点
最後に、HBARへ投資する際に必ず理解しておくべきリスクを列挙する。
- 価格変動リスク — HBARは時価総額上位とはいえ暗号資産であり、短期間で価格が大きく上下する。過去にも高値から大幅に下落した局面があり、投資額が半分以下になる可能性は常にある。余剰資金の範囲で投資すること。
- 取扱い取引所が少ないことによる流動性リスク — 国内でHBARを扱う取引所は限られており、国内市場での流動性は主要銘柄に比べて薄い。大口の売買では想定より不利な価格で約定する可能性がある。
- 販売所スプレッドのコスト — 販売所形式での売買は、買値と売値の差(スプレッド)が実質的な手数料になる。相場急変時にはスプレッドが拡大することもあるため、短期の頻繁な売買には向かない。
- トークン放出による需給悪化リスク — エコシステム支援のためのトークン放出スケジュールが売り圧力になるとの指摘がある。需要の拡大が放出ペースを上回らない局面では、価格の重しになり得る。
- 競合チェーンとの競争リスク — 企業向け分散型台帳の領域は、他のパブリックチェーンや許可型台帳との競争が激しい。Hederaの技術的優位が将来も維持される保証はない。
- 規制変更リスク — 暗号資産を取り巻く国内外の規制は変化が続いている。税制や取扱いルールの変更が、価格や取引環境に影響する可能性がある。
- セキュリティ・自己管理リスク — 取引所口座への不正アクセスやフィッシング詐欺の被害は後を絶たない。二段階認証の設定、パスワードの使い回し回避など、自衛策は必須である。
- 税務上の注意 — 暗号資産の売却益やステーキング報酬は原則として雑所得に区分され、総合課税の対象となる。損益計算が複雑になりやすいため、取引記録を残し、不明点は税理士など専門家に相談してほしい。
これらのリスクは「投資をやめるべき理由」ではなく、「投資額と付き合い方を決めるための前提条件」である。リスクを列挙して見比べたうえで、自分が許容できる損失額から逆算して投資額を決めれば、相場が急変しても冷静に対応しやすくなる。
まとめ:HBARは国内ならSBI VCトレードが購入の起点
HBAR(ヘデラ)は、ハッシュグラフという独自技術とGoogle・IBMなどが参加する運営審議会を持つ、エンタープライズ志向の分散型台帳ネットワークのネイティブトークンである。2026年7月時点で国内の取扱い取引所は限られており、販売所・積立・ステーキング・貸コインまで一通り揃うSBI VCトレードが購入の起点となる。
購入は「口座開設→本人確認→入金→販売所で購入→ステーキング設定」の5ステップで完結し、1円単位の少額から始められる。日本円の入出金や送金の手数料が無料(2026年7月時点)で、積立・貸コインまで揃うため、長期保有を前提とした運用設計がしやすい環境だ。米国での現物ETF上場や企業採用の広がりといった需要側の材料がある一方、トークン放出や競争激化といったリスクも存在する。余剰資金の範囲で、時間分散と長期保有を基本に、自分の判断で向き合ってほしい。
