Hyperliquidの使い方は4ステップ:ウォレット接続→入金→注文→出金
Hyperliquid(ハイパーリキッド)は、ウォレットをつなぐだけで使える無期限先物のDEXです。使い方は「ウォレットを接続する→USDCを入金する→注文する→出金する」の4ステップで、本人確認やメール登録はいりません。
日本から使うときにつまずくのは、日本円を直接入れられない入金の部分です。本記事では、国内取引所から資金を運ぶ3つのルートを、公式ドキュメントと2026年10月12日の公開APIの値で整理しました。
| 項目 | 内容(2026年10月12日確認) |
|---|---|
| 種類 | 無期限先物と現物のDEX(独自チェーン上の板取引) |
| 口座開設 | 不要(ウォレット接続かメールログイン) |
| 入金 | ArbitrumのUSDC(最低5 USDC)ほか、BTC・ETH・SOLなども可 |
| 先物の手数料 | テイカー0.045%/メイカー0.015%(基本ランク) |
| 最大レバレッジ | BTC 40倍・ETH 25倍・SOL 20倍・HYPE 10倍 |
| 日本語の画面・サポート | なし |
| 金融庁の登録 | なし(日本の利用者保護の対象外) |
DEXの記事一覧はDEX・Perp DEXのまとめにあります。入金の入口になる国内取引所は、ArbitrumでETHを送れるbitbankを例に説明します。
Hyperliquidとは:自分のウォレットで使う板取引のPerp DEX
Hyperliquidとは、先物取引のために作られた独自のL1チェーン上で、注文と約定をすべて記録する分散型取引所です。取引所に資産を預けるCEXと違い、資金は自分のウォレットの署名でしか動きません。
2026年10月12日に公開API(metaAndAssetCtxs・spotMeta)で数えたところ、取引できる無期限先物は178銘柄、現物は330ペアでした。BTCの先物の24時間取引量は約11.4億ドル、ETHは約13.5億ドルです。
取引のたびにガス代はかかりません。ガス代がかかるのは、入金時の送金元チェーンと、出金時の少額の手数料だけです。
Perp DEXの仕組みや、Lighter・Aster・GMXなど他のDEXとの違いはPerp DEXの比較と総コスト試算で詳しく比べています。
HYPEトークンとステーキング
HYPEはHyperliquidの独自トークンです。HYPEをステーキングすると、量に応じて取引手数料が5〜40%割引になります(公式の手数料ページ)。
取引だけが目的なら、HYPEを買う必要はありません。USDCだけで先物を取引できます。
始める前に用意するもの
用意するものは次の4つです。
- 自分で管理するウォレット:MetaMaskなどのEVMウォレット。復元フレーズは紙に書いてオフラインで保管します(メールログインならウォレットなしでも始められます)
- 国内取引所の口座:日本円を暗号資産に替える入口。金融庁に登録された業者を使います
- 証拠金になる資金:ArbitrumのUSDC。BTC・ETH・SOLなどを入れて、Hyperliquidの中でUSDCに替える方法もあります
- ガス代のETH(Arbitrum):ウォレットからUSDCを入金するときに少し必要です
公式の取引の始め方は、ウォレットで入金するときのガス代としてArbitrum上のETHを挙げています。
始め方:ウォレット接続とメールログインの手順
アカウントの作り方は、ウォレットで接続する方法とメールでログインする方法の2つです。どちらも数分で終わります。
ウォレットで接続する
- ブックマークした公式のアプリ(app.hyperliquid.xyz)を開く
- 画面右上の「Connect」を押し、MetaMaskなどのウォレットを選ぶ
- ウォレットのポップアップで「Connect」を押す
- Hyperliquidの画面で「Enable Trading」を押し、ウォレットで署名する(ガス代のかからない署名です)
ここまででアカウントの作成は終わりです。メールアドレスやパスワードは作らず、ウォレットのアドレスがそのままアカウントになります。
メールでログインする
- 「Connect」を押してメールアドレスを入力し、「Submit」を押す
- メールに届いた6桁のコードを入力する
- 「Deposit」を押し、表示された入金アドレスに資金を送る
メールログインは、ウォレットを持っていない人向けの入り口です。ただし資産の管理方法がウォレット接続とは違うので、大きな金額を置く前に公式の説明を読んでおきます。
テストネットで練習できる
Hyperliquidには、本番と同じ画面で架空の資金を使えるテストネットがあります。注文画面の操作に慣れていないうちは、テストネットで成行・指値・決済を一通り試してから本番に入ると安全です。
入金方法:日本からUSDCを用意する3つのルート
Hyperliquidに日本円は入れられません。国内取引所で買った暗号資産を、次の3つのどれかで運びます。
| ルート | 流れ | 向いている人 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| ① ArbitrumのETHを送る | 国内取引所→自分のウォレット(Arbitrum)→USDCに交換→入金 | ウォレットを使える人 | ArbitrumでETHを送れる国内取引所が必要 |
| ② BTC・ETH・SOLを直接入れる | 国内取引所→自分のウォレット→Hyperliquidの入金アドレス→現物でUSDCに売る | 交換の手間を減らしたい人 | 対応する資産とチェーンを入金画面で必ず確認 |
| ③ 海外取引所でUSDCに替える | 海外取引所でUSDCを買う→ArbitrumでHyperliquidへ | 海外取引所の口座がある人 | 海外取引所は金融庁未登録。国内から送れない業者もある |
どのルートでも、初回は少額で試してから本番の金額を送ります。
ルート①:国内取引所のETHをArbitrumで送る
国内だけで資金の入口を作れるのがこのルートです。bitbankはETHの送付先にArbitrum Oneを選べます。
送付手数料はメインネット(0.005 ETH)の約10分の1以下の約0.00042 ETHと報じられています(CoinPostのbitbank解説、2026年8月27日更新)。金額は変更されることがあるため、送る前にbitbankの公式手数料ページで確認してください。
- 国内取引所で日本円を入金し、ETHを取引所(板)で買う
- 送付先に自分のウォレットのアドレスを登録し、ネットワークに「Arbitrum One」を選んで送る
- ウォレットにETHが届いたら、ガス代の分を残してArbitrum上でUSDCに交換する
- Hyperliquidの「Deposit」でUSDCの金額を入れ、ウォレットで承認する
国内取引所から自分のウォレットへ送るときは、トラベルルールの関係で、送付先が本人のウォレットであることを申告します。ETHを販売所で買うと価格差で数%損をするので、板で買います。
ルート②:BTC・ETH・SOLを入金アドレスに直接送る
2026年10月12日に確認した公式の取引の始め方では、USDCのほかにBTC(Bitcoin)、ETH・ENA(Ethereum)、SOL(Solana)なども入金できます。入金した資産は、Hyperliquidの現物でUSDCに売ってから先物に使います。
上位の解説記事の多くは「入金はArbitrumのUSDCだけ」としたままです。BTCやSOLを持っている人は、交換の手間を1つ減らせます。
ただし、対応する資産とチェーンは追加・変更されます。送る前に入金画面の表示を確認し、違うチェーンで送らないことが最も大事です。
ルート③:海外取引所でUSDCに替えて送る
海外取引所の口座があれば、USDCを買ってArbitrumで出金する方法もあります。出金ネットワークを選べるので、手順は単純です。
ただし、2026年10月10日に確認した時点では、国内7社のどこからもBTCCを送付先に選べませんでした。詳しくはBTCCへの入金方法にまとめています。海外取引所は金融庁に登録していない点も理解したうえで使います。
入金の注意点:5 USDC未満は届かない
公式のブリッジの説明では、最低入金額は5 USDCで、それより少ないと入金として反映されません。反映は通常1分以内です。
- ArbitrumのUSDCは「Arbitrum One」のネットワークで送る
- ブリッジ済みの「USDC.e」ではなく、Arbitrumのネイティブの「USDC」を使う
- 初回は10〜20 USDC程度で試し、反映を確認してから残りを送る
- 反映しないときは、送金のトランザクションをArbitrumのエクスプローラーで確認する
注文の出し方:無期限先物で成行・指値を出す手順
入金したUSDCで、すぐに無期限先物を取引できます。注文は10ドル相当から出せます。
- 取引画面の左上で銘柄(BTC・ETH・SOLなど)を選ぶ
- 証拠金のモードを選ぶ。CrossはUSDC残高全体で証拠金を共有し、Isolatedはポジションごとに分ける。慣れるまではIsolatedが管理しやすい
- レバレッジの倍率を決める。上限はBTC 40倍でも、初めは2〜3倍以下にする
- 注文の種類を選ぶ。Market(成行)はすぐ約定し、Limit(指値)は指定した価格まで待つ
- 数量を入れて「Buy / Long」か「Sell / Short」を押し、ウォレットの確認なしで約定する
- 画面下のポジション一覧で清算価格(Liq. Price)を確認し、「TP/SL」から利確と損切りの価格を入れる
決済はポジション一覧の「Close」から、成行か指値で行います。「Reverse」は決済ではなく、反対方向のポジションに切り替える操作なので押し間違えないようにします。
清算価格の考え方は証拠金維持率とロスカットの計算で、国内の取引所と比べながら説明しています。
現物の売買と残高の移動
現物は画面上部で「Spot」に切り替え、HYPE/USDCなどのペアを選んで売買します。現物はレバレッジがかからないので、清算されることはありません。
先物と現物の残高が分かれている場合は、「Perps ⇄ Spot」の振替でUSDCを移します。ルート②でBTCなどを入れたときは、現物で売ってUSDCにしてから先物側へ移します。
手数料:テイカー0.045%・メイカー0.015%と割引の仕組み
先物の基本ランクの手数料は、テイカー(成行)0.045%、メイカー(指値で板に並べる)0.015%です。現物はテイカー0.070%・メイカー0.040%です(公式の手数料ページ、2026年10月12日確認)。
| 14日間の取引量 | 先物 テイカー/メイカー | 現物 テイカー/メイカー |
|---|---|---|
| 500万ドル以下 | 0.045%/0.015% | 0.070%/0.040% |
| 500万ドル超 | 0.040%/0.012% | 0.060%/0.030% |
| 2,500万ドル超 | 0.035%/0.008% | 0.050%/0.020% |
| 1億ドル超 | 0.030%/0.004% | 0.040%/0.010% |
| 5億ドル超 | 0.028%/0% | 0.035%/0% |
取引量は直近14日間で毎日判定し、現物の取引量は2倍で数えます。HYPEのステーキング割引(10 HYPE超で5%〜50万HYPE超で40%)と、紹介コードの割引(最初の2,500万ドルの取引量まで4%)は、このランクの料率に重ねてかかります。
紹介コードは、公式の紹介プログラムの説明のとおり、紹介リンクから入るか、Referralsの画面で入力します。
実測:板の滑りと資金調達率(2026年10月12日)
手数料の率だけでは、実際にいくらかかるか分かりません。そこで2026年10月12日に、Hyperliquidの公開API(l2Book・fundingHistory)で板と資金調達率を取りました。
成行で買ったときの滑り
2026年10月12日(月)06:08〜06:48に5分おき9回、BTC・ETH・SOL・XRP・HYPEの無期限先物の板を取得しました。各金額を成行で買ったときに、最良の売値と買値の中間からどれだけ高く約定するか(滑り)を、板の厚さから計算した平均です。
| 銘柄 | 価格(中値) | 気配差 | 1,000ドル | 1万ドル | 10万ドル |
|---|---|---|---|---|---|
| BTC | 83,434ドル | 0.0012% | 0.0006% | 0.0014% | 0.0037% |
| ETH | 2,525ドル | 0.0040% | 0.0026% | 0.0042% | 0.0066% |
| SOL | 110ドル | 0.0091% | 0.0070% | 0.0089% | 0.0132% |
| XRP | 1.403ドル | 0.0071% | 0.0037% | 0.0052% | 0.0196% |
| HYPE | 86ドル | 0.0018% | 0.0016% | 0.0059% | 板の上位20段で足りず |
BTCとETHは10万ドルの成行でも滑りが0.01%に届かず、コストはほぼ手数料だけでした。HYPEのように板が薄い銘柄は、1万ドルを超えると滑りが目立ち、公開APIで取れる板の上位20段では10万ドル分を埋め切れませんでした。
資金調達率:1時間ごとに精算する
Hyperliquidの資金調達率は1時間ごとに精算します。金利部分は8時間あたり0.01%(1時間0.00125%)に固定で、相場が中立でもロングが少しずつ払う設計です(公式の資金調達率の説明)。
2026年10月5日7時〜12日6時(日本時間)の168回分を公開APIで合計すると、BTCは+0.132%、ETHは+0.128%、SOLは+0.168%でした。どれもプラスで、ロングがショートに払った側です。1時間ごとに精算されるので、ポジションを持った時間の分だけかかります。
| 1,000ドルのBTCロングを7日間 | 金額 |
|---|---|
| 成行の往復手数料(0.045%×2) | 約0.90ドル |
| 板の滑り(往復) | 約0.012ドル |
| 資金調達率(7日の実績 +0.132%) | 約1.32ドル |
| 合計 | 約2.23ドル |
数日以上持つなら、手数料より資金調達率のほうが大きくなります。資金調達率の見方は資金調達率(ファンディングレート)の解説で詳しく扱っています。
出金方法:Withdrawで3〜4分
出金は、取引画面右下の「Withdraw」から行います。公式のブリッジの説明では、Hyperliquid上で署名するだけで、資金は3〜4分でArbitrumのウォレットに届きます。
- 先物の残高にUSDCを置く(現物側にあるときは振替する)
- 「Withdraw」を押し、金額を入れる
- ウォレットで署名し、ArbitrumのウォレットにUSDCが届くのを待つ
- 日本円に戻すときは、入金の逆順で国内取引所に送り、板で売る
出金には少額の手数料がかかります。金額は公式ドキュメントに書かれていないので、出金画面に表示される額を確認してください。
国内取引所に送り返すときは、受け取る取引所がそのチェーン(Arbitrumなど)と銘柄の入金に対応しているかを、送る前に入金画面で確認します。対応していないチェーンで送ると、取り戻せないことがあります。
CEXの先物との違い:BTCCと比べる
同じ無期限先物でも、Hyperliquidと海外のCEX(中央集権型の取引所)では、口座・手数料・資金の扱いが違います。本サイトで詳しく扱っているBTCCと並べると次のとおりです。
| 項目 | Hyperliquid | BTCC |
|---|---|---|
| 口座開設 | 不要(ウォレット接続) | メール登録と本人確認 |
| 資産の管理 | 自分のウォレット | 取引所が預かる |
| 先物の手数料(テイカー/メイカー) | 0.045%/0.015% | 0.055%/0.03%(VIP0) |
| 資金調達率の精算 | 1時間ごと | 8時間ごと |
| 日本語の画面 | なし | あり |
| 国内取引所からの送金 | 自分のウォレット経由 | 国内7社は送付先に選べない(10月10日確認) |
| 金融庁の登録 | なし | なし |
BTCCの手数料はBTCCの公式手数料ページのVIP0の値です。手数料はHyperliquidが少し安く、日本語の画面と問い合わせ窓口はBTCCにあります。
対 BTCC:自己管理か、日本語の手軽さか
秘密鍵の管理やチェーンの選択に不安があるなら、日本語で操作できるCEXの先物から始める考え方もあります。BTCCの評判と注意点はBTCCの評判と注意点、先物の基本はビットコイン先物のやり方で整理しています。
BTCCの新規ユーザーの特典は、登録で10 USDT、本人確認の完了で20 USDTのクーポンです(2026年10月4日に公式サイトで確認)。BTCCも金融庁に登録していない海外業者です。
対 国内の暗号資産FX:倍率は2倍まで
国内の登録業者の暗号資産FX・CFDは、レバレッジが最大2倍です。倍率は低い代わりに、日本の制度の中で取引でき、分別管理などの保護があります。高い倍率がいらないなら、国内取引所の比較から選ぶのが手堅い方法です。
対 他のPerp DEX:取引量と板の厚さ
LighterやAsterなど、他のPerp DEXも増えています。2026年10月時点では、取引量と板の厚さでHyperliquidが突出しています。比較はPerp DEXの比較と総コスト試算を見てください。
Hyperliquidのリスクと注意点
Hyperliquidを使うときに知っておくリスクは、次の7つです。
- 金融庁に登録していない:日本の暗号資産交換業者ではなく、トラブルのときに国内の保護や相談先はありません。金融庁の無登録業者の一覧は、掲載されていない業者も無登録に当たり得るとしています
- 自分で管理するリスク:復元フレーズをなくしたり盗まれたりすると、誰も資産を取り戻せません
- 清算:高い倍率では、数%の逆行で証拠金を失います。倍率の上限は、使うべき倍率の目安ではありません
- 送金ミス:違うチェーンや5 USDC未満の入金は反映されません。必ず少額で試します
- 運営・バリデータの判断:2025年3月のJELLYの件のように、バリデータの判断で銘柄の上場廃止や決済価格が決まったことがあります
- 偽サイトと偽エアドロップ:「Hyperliquidのエアドロップ」をうたうフィッシングが多くあります。ブックマーク以外からウォレットをつながないでください
- 税金:利益は原則として雑所得です。給与所得者は、雑所得などが年20万円を超えると国税庁の確定申告が必要な人の説明のとおり申告が必要です。DEXの履歴は自分で保存します
HIP-3の市場とユーザーのVault
Hyperliquidでは、第三者が株価指数や商品などの先物市場を立ち上げる仕組み(HIP-3)や、個人が運用するVaultもあります。こうした市場やVaultは運営者や板の厚さがまちまちで、本体の主要銘柄より取引のリスクが高くなります。
まとめ:まずは少額で入金から決済まで一通り試す
Hyperliquidの使い方は、ウォレット接続→入金→注文→出金の4ステップです。日本からは、国内取引所のETHをArbitrumで自分のウォレットに送り、USDCに替えて入金するのが国内だけで完結するルートです。
手数料は先物のテイカー0.045%で、BTCの板は1万ドルの成行でも滑りがほとんどありませんでした。数日以上持つなら、手数料より1時間ごとの資金調達率が効いてきます。
金融庁に登録していないDEXなので、最初は少額で入金・注文・決済・出金を一通り試してから金額を増やしてください。運営者のbotの集計結果はAI自動売買の検証で公開しています。
Hyperliquidの紹介コード「CRYPTOAI」
Hyperliquidを使うなら、紹介コード「CRYPTOAI」を入れると、最初の2,500万ドルの取引量まで取引手数料が4%割引になります。紹介リンクから登録するか、Referralsの画面で入力してください(割引の条件は2026年10月12日に公式ドキュメントで確認)。
このコードは運営者CryptoAIのもので、コード経由の取引手数料の一部が運営者に支払われます。
