結論から

2026年8月2日20時JST時点で、ビットコイン(BTC)は63,139ドル(24h+0.22%)、イーサリアム(ETH)は1,867.02ドル(24h+0.08%)とほぼ横ばいで推移している。前日8月1日の週末安(BTC-3.25%・ETH-3.1%)から一巡した反発の余韻が続く形だが、方向感のある動きにはなっていない。一方でAI関連トークンのセクター時価総額は222.4億ドル(24h+0.93%)と指数全体では緩やかに伸びたものの、中身を見るとTAO・RENDER・ICPがマイナス圏に沈み、NEARとFETだけがプラスを維持する「まだら模様」の相場に変わっている。今朝の時点では主要AI銘柄が軒並みプラス転換していたことを踏まえると、この半日でセクター内の温度差が広がったことになる。

いま相場で何が起きているか

BTCは63,139ドル(+0.22%)、ETHは1,867.02ドル(+0.08%)。世界の暗号資産時価総額は2.25兆ドル(24h+0.28%)、BTCドミナンスは56.25%、ETHドミナンスは10.01%とここ数日からほぼ変わっていない。

AIセクター(CoinGecko「Artificial Intelligence」カテゴリ)の時価総額は222.4億ドルで24h+0.93%。ただし個別では明暗が分かれている。

  • NEAR: 1.71ドル(+3.30%) ― セクター内トップの上昇率
  • FET(Artificial Superintelligence Alliance): 0.14ドル(+0.78%)
  • TAO(Bittensor): 192.63ドル(-0.99%)
  • ICP(Internet Computer): 2.06ドル(-0.31%)
  • RENDER: 1.37ドル(-0.29%)

比較としてDeFiセクターの時価総額は920億ドルで24h+0.22%とほぼ無風。恐怖強欲指数は27(Fear)で、8月1日の週末安以降ほぼ同水準が続いている。

何がこの動きを作ったか

目立った単一の急落・急騰材料は見当たらず、8月1日の週末安からの反発一巡による様子見が主因と見られる。米国のBTC現物ETFは8月1日に2.65億ドルの純流出(IBIT単体1.23億ドル、フィデリティ約5,480万ドル)を記録し、7月30日・31日の2営業日連続流入からは一夜で反転した。もっとも7月月間で見ればETFは172.4億ドルではなく1億7,240万ドルの純流入となり、4月以来初めての月間プラスに転じている。ただし年初来では依然53億ドル規模の純流出が残っており、資金フローは一進一退の域を出ていない。

AIセクター内でTAOが弱含んでいる背景としては、Grayscale・Bitwise両社によるBittensor現物ETF申請の審査結果が2026年8月中にSECから示される見通しとなっている点が挙げられる。結果が出るまでの様子見的な売りが出やすいタイミングと見ることもでき、承認・却下いずれの結果が出ても値動きが大きくなる可能性がある局面だ。

ファンダメンタルをどう見るか

今回のセクター内の明暗は、AI連想買いが一巡し個別の需給・材料で選別されている段階に見える。NEARの上昇率(+3.30%)がFETやTAOを上回っている点は、特定の大型発表というより短期的な資金の集中による面が大きく、その持続性を裏付ける決定的な材料は今のところ確認できていない。他方でTAOのETF審査という具体的なカタリストは、単なる連想買いではなく実需に基づく評価の変化を伴いうる材料であり、8月中の結果発表まで注視する価値がある。

資金はどこへ動いているか

BTCドミナンス56.25%・ETHドミナンス10.01%はここ数日ほぼ横ばいで、AIセクターとDeFiセクターの間でも大きなローテーションは見られない。BTC現物ETFは8月1日に流出へ転じたが、7月月間ではプラスに転じており、資金フローの方向性は定まっていない。デリバティブ市場の建玉・清算額に大きな偏りを示す一次情報は今回確認できておらず、現時点では現物中心の穏やかな値動きにとどまっていると見られる。

過去の類似局面との比較

8月1日の週末安(BTC-3.25%・ETH-3.1%)の直後は、8月2日朝の時点でAI主要銘柄が軒並みプラス転換する全面的な逆行高が見られた。それから半日を経た現時点では、その逆行高の勢いがNEARとFETに絞られ、TAO・RENDER・ICPは失速している。急落直後の反発局面でいったん全面高になった後、時間の経過とともに個別材料のある銘柄とそうでない銘柄で選別が進むという、これまでの局面でも繰り返し見られてきたパターンに近い。

注目銘柄と価格水準

  • TAO(Bittensor): 192.63ドル(-0.99%)。8月中とされるSECのBittensor現物ETF審査結果が最大の注目材料。心理的節目の200ドル回復には結果待ちの様子見が重しとなりうる
  • NEAR: 1.71ドル(+3.30%)。セクター内で最も強い動きだが、直近の反落局面ではサポート水準として1.50〜1.55ドル、1.30ドルが意識されているとの指摘もあり、上昇の持続力は不透明
  • RENDER: 1.37ドル(-0.29%)。GPUコンピュート系のインフラ銘柄として位置付けられるが、本日は軟調

国内暗号資産取引所での取扱銘柄は限られるため、投資の際は各取引所の最新の取扱状況を確認してほしい。

想定されるシナリオとリスク

上振れシナリオ: BTCが週末安からの反発を維持し6万4,000ドル台を回復すれば、AIセクターも全面的な逆行高が再燃する可能性がある。TAOについてはSECのETF承認が示されれば、セクター全体への資金流入の起点になりうる。

下振れシナリオ: 恐怖強欲指数27(Fear)が示す通り投資家心理はなお弱く、ETF資金フローも一進一退のままであるため、BTCが週末安値圏を再び試す展開になればAIセクターも全面安に転じるリスクがある。TAOについてもETF審査が却下・延期となれば、セクター内で相対的に弱い動きが続く可能性がある。

いずれも「〜が確認されれば」という条件付きの見立てであり、断定的な判断は避けたい。

まとめ

  1. BTC・ETHは週末安からの反発一巡でほぼ横ばい、方向感は乏しい
  2. AIセクター指数は+0.93%と伸びているが、内実はNEAR・FETの上昇がTAO・RENDER・ICPの下落を相殺しているだけの「まだら模様」
  3. TAOはSECによるBittensor現物ETF審査結果(8月中見込み)を控え、材料出尽くしまでは様子見が続きやすい

なお編集部はClaude Codeによる自動売買を実運用しており、検証結果は運用実績ページとニュースレターで公開している。