結論:Bybitは撤退後も出金できる。BTCかETHに換えて国内取引所へ送る

Bybitは2026年7月22日に日本居住者向けの取引をすべて終えましたが、暗号資産の出金と、BTC・ETH・USDCへの変換は今も使えます(Bybit公式の是正完了のお知らせ、2026年10月9日確認)。

残っている資産は、BTCかETHに換えて国内取引所へ送り、そこで日本円に換えるのが基本の流れです。国内で売って銀行に戻すまでの総コストは、10万円分のBTCならGMOコインが約59円で最も小さくなりました(当サイトの実測、後述)。

操作 2026年10月9日時点
暗号資産の出金 できる
資産の変換(暗号資産同士) できる(変換先はBTC・ETH・USDCだけ)
法定通貨の出金 できる
現物・先物・P2P・資産運用・カード できない
新規の登録・新しいポジション できない

出金の一律の終了日は、公式のお知らせには書かれていません。ただし、いつまでも使える保証はないので、残高がある人は早めに動かしてください。

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Bybitの日本撤退で何が起きたか

Bybitの日本撤退とは、2025年10月31日の新規登録停止から2026年7月22日の強制決済まで、約9か月かけて日本居住者向けのサービスを閉じた手続きです。日本の本人確認書類・住所証明・IPアドレスのいずれかで日本居住者と判定された口座が対象でした。

日付 出来事
2025年10月31日 日本居住者の新規登録を停止
2026年1月22日 本人確認レベル2(住所証明)の提出期限(期限後も提出は可能)
2026年3月23日 12時 決済のみ(クローズオンリー)に切り替え。変換と出金以外は使えなくなった
2026年7月22日 12時 残ったポジションを強制決済、カードを停止
2026年7月24日 日本での是正措置の完了を告知。変換・暗号資産の出金・法定通貨の出金は継続

日程はBybit公式の日本居住者向けサービス変更のお知らせと是正完了のお知らせで確認しました。3月23日からは、コピートレードと取引ボットも自動で止まっています。

7月22日に強制決済されたポジションは、その時点の市場価格で決済済みです。口座に残っているのは、決済後の証拠金や現物の残高です。

Bybitから出金する手順

Bybitからの出金は、①残高をBTC・ETH・USDCのどれかにまとめ、②出金先のアドレスを用意し、③少額で試してから残りを送る、の順で進めます。

  1. 残高を確認する:Bybitにログインし、「資産」画面で通貨ごとの残高を一覧にします。複数のアカウントに分かれている場合は、出金できるアカウントへ振り替えます
  2. BTC・ETH・USDCに変換する:その他のアルトコインやUSDTは、「変換」画面でBTC・ETH・USDCのどれかに換えます。変換できるのはこの3つだけです
  3. 出金先の入金アドレスを用意する:国内取引所のアプリで「入金」または「預入」を開き、BTCかETHの入金アドレスをコピーします
  4. 出金画面で送る:Bybitの「資産」→「出金」で通貨とネットワークを選び、アドレスを貼り付けて、まず少額を入力します。二段階認証のコードを入れて確定します
  5. 着金を確かめてから残りを送る:国内取引所に届いたことを確認したら、残りを同じ手順で送ります。最後にBybitの全アカウントの残高が0になったことを確認します

出金の手数料と最低額は、通貨とネットワークごとに出金画面に表示されます。手数料は1回ごとにかかるので、試し送金のあとは1回にまとめて送る方が安く済みます。

どの通貨で送るか:BTC・ETH・USDCの選び方

国内取引所へ送るなら、BTCかETHを選びます。変換先の3つのうち、USDCを日本円に換えられる国内の業者は限られるためです。

通貨 国内取引所での受け取り 向いている人
BTC 国内の主要取引所はほぼ対応 まず選ぶ通貨。板が厚く、売るときの滑りが小さい
ETH 国内の主要取引所はほぼ対応 ETHのまま持ち続けたい人
USDC 国内で扱うのはSBI VCトレードなど一部 ドル建てのまま持ちたい人(受け取り条件は送る前に確認)

ETHを送るときは、受け取る国内取引所が対応するネットワークを選びます。国内取引所の入金画面に書かれていないネットワークで送ると、資産が戻らないことがあります。

USDCはSBI VCトレードが電子決済手段として扱っています(SBI VCトレードの評判)。海外取引所から送れるかどうかは、送る前に公式のヘルプで確かめてください。

国内取引所で日本円に換える総コスト(実測)

Bybitから届いたBTCを国内の板で売って銀行へ出金するまでの総コストは、10万円分でGMOコインが約59円、Coincheckが約417円でした。売るときのコストは小さく、差の大半は日本円の出金手数料です。

2026年10月9日(金)06:20〜06:55(日本時間)に、各社の公開APIでBTC/JPYとETH/JPYの板を5分おきに8回取得しました。買い板に売りを当てたときの平均価格と仲値の差(滑り)に、公式のテイカー手数料を足しています。

取引所 BTC 10万円分を売る ETH 10万円分を売る BTC 100万円分を売る 日本円の出金手数料 BTC 10万円の総コスト(売却+出金)
GMOコイン 約59円 約69円 約728円 無料 約59円
Coincheck 約10円 約72円 約145円 407円 約417円
bitFlyer 約168円 約221円 約1,732円 220〜770円(10万円は三井住友銀行あてで440円) 約608円
bitbank 約110円 約121円 約1,176円 550円(3万円以上は770円) 約880円

テイカー手数料は、BTCがGMOコイン0.05%・Coincheck 0%・bitbank 0.10%・bitFlyer 0.15%、ETHがGMOコイン0.05%・Coincheck 0%・bitbank 0.12%・bitFlyer 0.15%です。

根拠はGMOコインとbitbankの公開API(10月9日に確認)、Coincheckは取引所手数料、bitFlyerは直近30日の売買額が少ないときの料率です。

CoincheckはETHなどBTC/JPY以外の板に段階制の手数料を入れる予定で(10月19日の予定から延期・日時未定)、導入されるとETH 10万円分の売却は約192円になる見込みです。出金手数料は仮想通貨の手数料比較で各社の公式ページと照合した値で、10万円を1回出金したときの額で計算しました。

100万円分になると、板の薄い取引所では滑りが増えます。まとまった額を売るときは、成行ではなく指値で何回かに分けるのが基本です。

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トラベルルール:国内取引所が受け取れないとき

国内取引所は、海外から暗号資産を受け取るときに、送付元の取引所名や送った人の情報を確認します(トラベルルール)。送付元の取引所や国によっては、受け取りが保留になったり、返送されたりすることがあります。

送る前に、受け取る国内取引所のヘルプで「海外の取引所から受け取れるか」「入金時に何を申告するか」を確認します。届いた後に追加の情報入力を求められることもあり、入力するまで残高に反映されません。

国内取引所での受け取りと入金の流れはビットコインの入金方法、日本円に換えて銀行に戻す流れは仮想通貨の出金方法で詳しく説明しています。

Bybitで出金できないときの原因と対処

出金が止まる原因の多くは、Bybitの側の設定か、送り先の情報の誤りです。

  1. 最低出金額に届いていない:出金画面に表示される最低額を下回ると送れません。少額の残高は変換でまとめてから送ります
  2. 出金できるアカウントに残高がない:別のアカウントにある残高は、振り替えてから出金します
  3. セキュリティ設定を変えた直後:パスワードや二段階認証、メールアドレスを変えた直後は、一定時間出金が制限されることがあります
  4. ネットワークやアドレスの誤り:送付元と送付先でネットワークがそろっているか、XRPなどタグが要る通貨ではタグを入れたかを確認します
  5. 受け取り側の追加確認:国内取引所で、トラベルルールの情報入力が終わっていない可能性があります
  6. ログインできない:古いメールアドレスや二段階認証の端末をなくした場合は、Bybitのサポートの問い合わせフォームから本人確認をやり直します

原因が分からないときは、出金の記録(通貨・ネットワーク・送付先アドレス・取引ID)を控えて、Bybitのサポートに問い合わせます。

取引履歴を保存しておく

出金を終える前に、取引履歴と入出金の記録をダウンロードしておきます。サービスが完全に止まった後は、履歴を取り出せなくなるおそれがあるためです。

保存するのは、現物と先物の約定履歴、7月22日の強制決済の記録、変換の記録、入出金の記録です。確定申告で損益を計算するときに必要になります。

税金:強制決済と変換も課税の対象になる

Bybitから国内取引所へ送るだけなら、それ自体で利益は生じません。ただし、7月22日の強制決済や、アルトコインをBTC・ETH・USDCに換えた変換は、その時点の損益が確定し、雑所得として課税の対象になります(国税庁の暗号資産の課税関係)。

2026年に強制決済や変換があった人は、2027年の確定申告に向けて、履歴から損益を計算しておきます。海外取引所の履歴はUSDT建てのことが多いので、取引した時点の円の価格に直す必要があります。

Bybitの代わりをどうするか

国内に資産を戻した後も海外で先物を続けたい人は、金融庁の警告を受けていないかどうかで取引所を選びます。Bitgetも2026年8月に日本居住者の新規登録を止めており、乗り換え先には向きません。

Bybit・Bitgetの代わりの選び方と期限はBybit・Bitgetの代わりになる取引所、海外取引所の撤退の段階と各社の比較は海外取引所のおすすめ比較でまとめています。

まとめ:残高は変換してから、少額で試して送る

Bybitは日本居住者向けの取引を終えましたが、2026年10月9日時点で、暗号資産の出金とBTC・ETH・USDCへの変換は使えます。残高はBTCかETHにまとめ、国内取引所に少額で試し送金してから残りを送ってください。

日本円に換えて銀行に戻すまでのコストは、10万円分ならGMOコインが約59円でした。出金の終了日は公表されていないので、残高がある人は早めに移してください。

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