ビットコインのショートとは?国内では2倍まで、海外の先物なら倍率を選べる

ビットコインのショートは、先に売って後で買い戻し、値下がりした分を利益にする取引です。持っていないビットコインを売るので、現物の売買ではできず、レバレッジ取引か先物取引の口座が要ります。

日本居住者の選択肢は3つです。国内の登録業者のレバレッジ取引(個人は最大2倍)、海外取引所の無期限先物(金融庁未登録)、そして手持ちの現物を売って値下がりに備える方法です。

最初の1回は、国内の2倍以内で少額から試すのが損失を抑えやすい進め方です。2倍を超える倍率や、資金調達率を受け取る形のショートを使いたい場合に、海外の無期限先物が候補になります。海外取引所の全体像は海外取引所のまとめで比べています。

BTCCの新規ユーザーの特典は、登録で10 USDT、本人確認の完了で20 USDT のクーポンです(2026年10月4日に公式サイトで確認)。受け取り条件は時期で変わるので、BTCCのボーナスの受け取り方で確認してください。

ビットコインをショートできる取引所の比較【2026年10月12日確認】

国内でショートできる主な取引所は、GMOコイン・bitFlyer・bitbank・SBI VCトレードです。どこも個人の倍率は2倍までで、違いは保有コストの形とロスカットの基準にあります。

取引所(サービス) 向いている人 売買手数料 保有コスト(BTC・1日) ロスカット 最小注文
GMOコイン(暗号資産FX) 銘柄を選んで2倍で売りたい人 無料 建玉の0.04%を支払い 証拠金維持率75%未満 0.001 BTC
bitFlyer(Crypto CFD) BTCだけを円で売りたい人 無料 0.04%を支払い、平時はファンディングレート0.03%を受取り 維持率50% 0.001 BTC
bitbank(信用取引) 板で指値を使って売りたい人 Maker 0%/Taker 0.1%(新規・決済とも) 0.04% 維持率50%相当(建値基準) 0.0001 BTC
SBI VCトレード(レバレッジ取引) 保有コストを日々の公表値で抑えたい人 無料 売りは-0.002%(受取り)、買いは+0.016%(10月11日適用分) 維持率80%以下 公式の注文単位による
BTCC(無期限先物・海外) 2倍を超える倍率を使いたい人 Taker 0.055%/Maker 0.03% 8時間ごとの資金調達率(直近7日はショートが受取り) 残高が使用証拠金の40%未満 銘柄ごとの単位

出典はGMOコインの暗号資産FXの商品説明、bitFlyer Crypto CFDのご利用案内、bitbankの信用取引ルールとbitbankの通貨ペア情報(公開API)、SBI VCトレードのファンディングレート、BTCCの手数料ページです。

保有コストとロスカットの基準は2026年10月12日に確認しました(bitFlyerとSBI VCトレードの売買手数料が無料なのは10月6〜7日の確認)。

GMOコインの最小注文と手数料はGMOコインの公開APIの値です。SBI VCトレードの表は、上が「売」、下が「買」の並びで掲載されています。

国内取引所の手数料や入出金の違いは国内取引所の比較にまとめています。

GMOコインの公式サイトで手数料・取扱銘柄を確認する

ショートの仕組みと損益の計算

ショートの損益は「売った価格−買い戻した価格」×数量です。値下がりすれば利益、値上がりすれば損失になり、ロングと向きが逆になるだけで計算の形は同じです。

ここでは、2026年10月12日6時13分のGMOコインのBTC/JPY(レバレッジ)の仲値 約1,322万円で、証拠金10万円・2倍の20万円分(約0.0151 BTC)を売った場合を計算します。手数料と保有コストは含めていません。

価格の動き 買い戻す価格 損益 証拠金10万円に対して
10%下落 約1,190万円 約+2万円 +20%
5%下落 約1,256万円 約+1万円 +10%
5%上昇 約1,388万円 約−1万円 −10%
10%上昇 約1,454万円 約−2万円 −20%

ロングとの一番の違いは損失の上限です。ロングは価格が0になれば止まりますが、ショートは価格が上がり続ける限り損失が増えます。実際にはロスカットで決済されますが、急な値動きでは決済価格がずれることがあります。

比べる点 ロング(買い) ショート(売り)
利益が出る局面 値上がり 値下がり
取引の順番 買う→売る 売る→買い戻す
最大の利益 理論上は上限なし 価格が0になるまで
最大の損失 証拠金(ロスカットが間に合えば) 理論上は上限なし
現物取引でできるか できる できない

国内でビットコインをショートする手順

国内のショートは、現物の口座を作ったうえで、レバレッジ取引用の証拠金を入れてから売り注文を出します。bitFlyer Crypto CFDを例にすると、公式のご利用案内に沿った流れは次の6段階です。

  1. bitFlyerの口座を開設し、本人確認を済ませる
  2. 日本円を入金する(証拠金にはビットコインも使える)
  3. 現物の残高から、Crypto CFDの証拠金口座へ日本円かビットコインを振り替える
  4. Crypto CFDの取引画面で数量(最小0.001 BTC-CFD)と注文の種類(成行・指値)を決め、「売」で注文する
  5. 建玉の評価損益と証拠金維持率を確認し、損切りの逆指値を置く
  6. 決済は、同じ数量を買い戻して建玉を閉じる

証拠金口座から現物の残高へ戻せるのは、建玉の維持に必要な額を引いた範囲だけです(bitFlyer Crypto CFDのご利用案内、10月12日確認)。

bitbankの信用取引は、現物とは別に利用の申込みが要ります(bitbankの信用取引ルール)。GMOコインは暗号資産FX、SBI VCトレードはレバレッジ取引の画面を使います。名前は違っても、証拠金を入れる→売る→買い戻す、の順番は同じです。

売り注文の滑りを実測:国内3社の板で10万円・100万円を成行で売ると

成行で売ると、買い板の上から順に約定するため、仲値より安く売ることになります。この差(滑り)を、2026年10月12日(月)06:13〜06:53に各社の公開APIで5分おきに9回取得した板から計算しました。

取引所(板) 気配の差(平均) 10万円分を成行で売る滑り 100万円分を成行で売る滑り
GMOコイン(暗号資産FX) 0.0171% 約9円 約180円
bitFlyer(Crypto CFD) 0.0163% 約8円 約109円
bitbank(信用取引=現物と同じ板) 0.0049% 約7円 約106円

GMOコインは暗号資産FXの板(公開API)、bitFlyerはCrypto CFDの板(公開API)、bitbankは現物と共通のBTC/JPYの板(公開API)を使いました。

滑りは、取得時の仲値で換算した価値と、実際に受け取れる円の差です。GMOコインとbitFlyerは売買手数料が無料なので、この滑りがそのまま実質のコストになります。

bitbankは9回中3回、気配の差が1円で厚い買い板があり、100万円分でも滑りはほぼ0でした。一方で気配が開いた回は100万円で最大約478円になり、回ごとの差が大きい板です。

bitbankだけは信用取引の売買に Taker 0.1% がかかるため、10万円の成行なら約100円、100万円なら約1,000円が滑りに加わります。指値(Maker)で板に並べれば手数料は0%です。

ショートの保有コスト:国内の0.04%/日と海外の資金調達率を7日間で比べる

ショートを何日も持つなら、売買の手数料より保有コストのほうが大きくなります。国内は多くが建玉の0.04%/日を払う形で、海外の無期限先物は8時間ごとの資金調達率をロングとショートで受け払いします。

海外の資金調達率は、プラスならロングが払いショートが受け取ります。各社の公開データで、2026年10月5日9時〜12日1時(日本時間)の21回分のBTCの資金調達率を合計しました。

取引所 7日間の合計 マイナスだった回数 1万USDTのショートを7日持った場合
BTCC +0.345% 21回中3回 約34.5 USDTを受取り
Binance +0.017% 21回中10回 約1.7 USDTを受取り
OKX +0.054% 21回中5回 約5.4 USDTを受取り
Hyperliquid(1時間ごと) +0.125% 162回中30回 約12.5 USDTを受取り

出典はBTCCの資金調達率の履歴、Binanceの資金調達率(公開API)、OKXの資金調達率の履歴(公開API)、Hyperliquidの公開APIです。BTCCの履歴は10月9日1時の分が重複して表示されたため、1回として数えました。

同じ期間の国内の保有コストを、20万円分のショートを7日(7回のロールオーバー)持った場合で並べると次のとおりです。

取引所 1日あたり 7日間
GMOコイン 80円を支払い 560円を支払い
bitbank 80円を支払い 560円を支払い
bitFlyer 80円を支払い、ファンディングレートが固定区間なら60円を受取り 差し引き約140円を支払い
SBI VCトレード 約4円を受取り(10月5〜11日は毎日-0.002%) 約28円を受取り

bitFlyerのファンディングレートは、CFDと現物の価格の乖離が小さい「固定区間」では、買い建玉が0.010%を払い売り建玉が受け取ります。

同じ時刻の取得では、CFDの仲値は現物の直近価格より平均0.040%低い水準(9回の平均)でした。固定区間の下限(-0.040%)に近い水準で、下限を下回る状態が続くと、売り建玉の受け取りが減るか支払いに変わることがあります。

海外の資金調達率は、相場が下落に傾くとマイナスになり、ショートが払う側に回ります。上の表は直近7日の結果で、この先も受け取れるとは限りません。資金調達率の仕組みと過去の極端な値は資金調達率(ファンディングレート)の解説で詳しく扱っています。

海外の無期限先物でショートする場合の注意点

海外の無期限先物は、2倍を超える倍率を選べて、追証がない代わりに強制決済までの距離が短くなります。BTCCは日本の金融庁に登録していない業者で、日本の利用者保護の対象外です。

BTCCのスタンダード無期限先物は、口座の残高が使用証拠金の40%を下回ると強制決済が始まります。分離マージンのショートなら、強制決済の価格は「建値×(1+0.6÷レバレッジ)」が目安です。

レバレッジ 強制決済までの上昇 建値83,508 USDTのときの目安
2倍 30% 約108,560 USDT
5倍 12% 約93,529 USDT
10倍 6% 約88,518 USDT
20倍 3% 約86,013 USDT

建値は、Binanceの公開APIで2026年10月12日6時13分に取得したBTC無期限先物のマーク価格です。ルールはBTCCの先物強制決済ルールによります。

BTCCは、強制決済のあと口座がマイナスになっても、不足分をリスク準備金で負担して利用者に請求しないと定めています。国内の登録業者は逆で、不足分は利用者が入金して埋めます。

口座の作り方から注文・決済までの画面の流れはビットコイン先物のやり方、BTCCという業者の評価はBTCCの評判で確認できます。

金融庁は、無登録で暗号資産交換業を行う海外業者に警告書を出し、その一覧を金融庁の暗号資産のページで公表しています。BTCCは令和8年9月版までの一覧に載っていませんが、未登録であることは変わりません。2026年7月に成立した改正金融商品取引法の内容と、海外業者の扱いの変化は海外取引所の規制と撤退の状況にまとめました。

国内2倍のショートのロスカット価格

国内でショートするときは、ロングと同じ感覚で倍率を決めないことが大切です。現在の価格で必要証拠金を計算し直す取引所では、価格が上がると含み損と同時に必要証拠金も増え、ロスカットが近づきます。

証拠金10万円・2倍(20万円分)のショートで、ロスカットまでの上昇幅を各社の基準で計算すると次のようになります。

取引所の基準 ロスカットまでの上昇 1,322万円で売った場合の目安
SBI VCトレード(維持率80%・現在値基準) 約7.1% 約1,416万円
GMOコイン(維持率75%・現在の評価レートで計算する前提) 約9.1% 約1,442万円
bitFlyer(維持率50%・現在値基準) 20.0% 約1,586万円
bitbank(維持率50%相当・建値基準) 25.0% 約1,652万円

同じ10万円・2倍でも、上昇7%で決済される取引所と25%まで耐える取引所があります。式と考え方は証拠金維持率の計算で説明しています。

証拠金を20万円に増やして20万円分を売る(実質1倍)と、どの取引所でもロスカットまでの上昇幅は大きく広がります。ショートでは倍率を下げることが、そのまま損失の上限を管理することになります。

ショートのリスクと損を広げないための5つのルール

ショートには、ロングにはない種類のリスクがあります。上位の解説記事が挙げる論点と、公式の規定から確認できた点をまとめます。

  1. 損失に上限がない:価格が上がり続けると損失も増える。新規の注文と同時に逆指値(損切り)を入れる
  2. ショートスクイーズ:売りが偏った相場では、損切りの買い戻しが連鎖して急騰することがある。海外の資金調達率が大きくマイナスの局面は売りの偏りの目安になる
  3. 追証と不足金:国内では判定時刻に維持率が100%を下回ると追証、急変で残高がマイナスになると不足金の入金が必要になる
  4. 保有コストの積み上がり:0.04%/日は年率で約14.6%。値下がりを長く待つほど不利になる
  5. 24時間動く相場:夜間や週末の急騰に備え、寝ている間も効く逆指値を置いておく

1回の取引で失ってよい額を、証拠金の数%以内に決めておくのが基本です。損切りの価格は「許容する損失÷数量」で逆算できます。

たとえば0.0151 BTCを売って、損失を2,000円までにするなら、2,000円÷0.0151 BTC=約13.2万円の上昇が損切りの幅です。1,322万円で売ったなら、約1,335万円に逆指値の買いを置きます。

現物を持ったままショートする「つなぎ売り」と税金

長期で持っているビットコインを売らずに、値下がりの分だけ埋めたいときは、同じ数量をレバレッジ取引でショートする方法があります。現物の評価損とショートの利益が相殺され、売却せずに値動きの影響を小さくできます。

ただし、ショートの側には保有コストがかかり、値上がりすればショートの損失で現物の値上がり分が相殺されます。下落を確実に避ける方法ではなく、期間を決めて使うものです。

税金は、現物の売却益もレバレッジ取引の損益も、個人は原則として雑所得の総合課税です。給与所得者は、雑所得の合計が年20万円を超えると確定申告が必要になります(国税庁の暗号資産に関する税務上の取扱い)。

国内取引所の取引は年間取引報告書で損益を確認できます。海外の先物は自分で記録を残す必要があるので、取引履歴を毎月ダウンロードしておくと申告の手間が減ります。

まとめ:ビットコインのショートは「倍率」と「保有コストの向き」で選ぶ

ビットコインのショートは、国内なら最大2倍のレバレッジ取引、海外なら無期限先物で行います。どちらも、損失に上限がないことを前提に、逆指値を入れてから売るのが基本です。

保有コストは取引所で向きが違います。10月12日時点では、国内の多くは0.04%/日を払う形、SBI VCトレードとbitFlyerは平時に受け取りが出る形、海外の無期限先物は直近7日でショートが受け取る側でした。この向きは相場で入れ替わるので、建てる前に毎回確認してください。

2倍を超える倍率を使う場合は、BTCCのような金融庁未登録の業者を使うことになります。先物の始め方はビットコイン先物のやり方、口座開設の特典は登録で10 USDT、本人確認で20 USDT(2026年10月4日確認)です。