パレットトークンの今後は「アプトス(APT)の今後」と同じ

パレットトークン(PLT)の今後は、交換先のアプトス(APT)の値動きでしか決まりません。PLTは2024年にAPTへの交換が決まり、国内の取引所での売買はすべて終わっているためです。

2026年10月13日時点のAPTは約0.83ドル(約131.6円)です(CoinGecko の APT 価格)。交換比率の1 PLT=0.00339139 APTで換算すると、旧PLT 1枚は約0.45円で、IEOの公募価格4.05円より約89%低い水準です。

今後を左右する材料を並べると次のとおりです。到達価格の予想はせず、材料だけを整理します。

区分 材料 時期 確度
強気 APTの発行上限を21億枚に設定し、ガス代を全額焼却する改革が可決 2026年 確定
強気 Aptos財団が2.1億APTを永久にロックしてステーキングすると表明 2026年10月9日に再表明 表明済み
強気 米SEC・CFTCの共同ガイダンスでAPTが「デジタルコモディティ」に分類 2026年3月17日 確定
強気 8月30日の上場来安値(約0.51ドル)から約62%戻した 2026年8〜10月 実績
弱気 SBI VCトレードがAPTの取扱いを10月28日に廃止(買付は10月7日で終了) 2026年10月 確定
弱気 国内で残る板は薄く、1万円分の成行でも約4%不利(当サイト実測) 2026年10月13日 実測
弱気 1年前より約79%安く、最高値(約19.9ドル)からは約96%安い 2026年10月 実績
弱気 ステーキング報酬が年5.19%から2.6%に下がる 2026年 確定

国内取引所の選び方そのものは仮想通貨取引所の比較にまとめています。APTを日本円の板で売買できる国内の取引所は、10月13日時点で当サイトが確認できた範囲ではBitTradeです。

BitTradeの公式サイトで手数料・取扱銘柄を確認する

旧PLT・APTを扱う国内取引所の現状(2026年10月13日)

PLTを扱っていた国内取引所は、2025年までにすべて取扱いを終えました。交換先のAPTも、国内では扱う会社が減っています。

取引所 PLT APT 手数料・最小額 注意点
Coincheck 2025年1月20日に廃止 取扱いなし — 売却困難な分は2030年1月20日まで返還請求に対応
SBI VCトレード 取扱いなし 10月28日13時に廃止 買付・積立は10月7日で終了 APTは出庫できず、日本円で精算(11月中の予定)
BitTrade 2025年2月12日に取引終了 取引所(板)・販売所 取引所の売買手数料は無料・最小0.01 APT 板が薄い(後述の実測)
OKJ 2025年3月末まで変換を受付 取引所の公開API一覧にAPTは無し — 販売所などの扱いは公式で要確認

Coincheckの返還請求の期限は、Coincheck の PLT 取扱い廃止のお知らせに書かれています。SBI VCトレードの廃止は2026年9月5日付の公告で発表されました。

BitTradeの最小注文数量と送付手数料(0.01 APT)は、BitTradeの公開APIの銘柄情報で10月13日に確認しました。売買手数料の無料はBitTrade 公式アプリの説明によります。

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パレットトークン(PLT)とは:日本初のIEO銘柄

パレットトークン(PLT)とは、HashPalette(現・Aptos Japan株式会社)が開発したNFT向けブロックチェーン「Palette Chain」の基軸トークンです。2021年7月にCoincheckで国内初のIEOとして売り出され、公募価格は1 PLT=4.05円でした。

上場直後は公募価格の20倍を超える90円台まで上がりました。その後は長く下がり続け、Coincheckが取扱いを止めた2025年1月には4円台まで戻っていました。

Palette Chainは、ガス代を利用者に負担させない許可型のチェーンでした。漫画・アニメ・ゲームのNFTを、暗号資産に慣れていない人でも扱えるようにする狙いでした。

一方で、許可型のチェーンは海外の開発者や流動性を呼び込みにくい弱点がありました。2022年以降のNFT市場の冷え込みも重なり、単独での拡大は難しくなりました。

PLTがAPTに交換されるまでの経緯

PLTの扱いを決めたのは、2024年10月のAptos LabsによるHashPalette買収です。主な出来事を時系列で並べます。

日付 出来事
2021年7月 CoincheckでIEO(1 PLT=4.05円)
2024年10月3日 Aptos LabsがHashPaletteの買収を発表。Palette ChainをAptosへ統合し、PLTをAPTへ交換する方針
2024年10月31日 交換比率 1 PLT=0.00339139 APTを公表。予定していた売却制限(ロックアップ)は撤廃
2024年12月18日 CoincheckがPLTの取扱い廃止を発表
2025年1月20日 CoincheckがPLTの外部送金を停止し、取扱いを廃止
2025年2月12日 BitTradeがPLTの取引を終了
2025年3月末 OKJのPLT→APT変換期間が終了
2025年5月7日 PLTウォレットのサービス終了
2025年6月18日 HashPaletteがAptos Japan株式会社に社名変更

買収の発表はCoinDesk JAPAN の報道で、交換比率はあたらしい経済の報道で確認できます。PLTウォレットの終了はHashPort の終了告知にあります。

交換比率は固定でした。PLTの保有者は、交換した日のAPTの価格で資産の価値が決まる形になりました。

旧PLTを持っている人・APTを持っている人がやること

旧PLTやAPTがどこに残っているかで、やることが変わります。次の順に確認してください。

  1. Coincheckの口座を確認する:アプリの「ウォレット」画面で日本円の入金履歴を見ます。2025年1月20日以降に残っていたPLTは、Coincheckが売却して日本円で口座に入れる扱いでした
  2. 売却されずに残っている場合は返還請求をする:売却が難しいと判断された分は、Coincheckが管理したうえで2025年1月20日から5年間、指定のアドレスへ送る対応をします。5年を過ぎた2030年1月21日以降は返還されない場合があります
  3. SBI VCトレードにAPTがある場合は10月28日13時までに決める:販売所の「売却」画面で売るか、そのまま置いて日本円の精算を待つかです。APTは出庫できないので、他社へ移すことはできません
  4. 自分のウォレットにPLTが残っている場合は公式に問い合わせる:PLTウォレットは終了しています。Aptos Japanのヘルプセンターで交換の窓口を確認します
  5. 交換・売却の記録を残す:日時・数量・価格は確定申告に使います。取引所の年間取引報告書を保存しておきます

SBI VCトレードの取扱廃止の流れはBITPOINTとSBI VCトレードの違いとSBI VCトレードの評判でも整理しています。

  • Coincheckの日本円の入金履歴で、PLTの精算を確認した
  • 精算されていないPLTがあれば、2030年1月20日までに返還請求する
  • SBI VCトレードのAPTを、10月28日13時までに売るか精算を待つか決めた
  • 交換・売却の日時と数量を記録した

2026年のAPT価格の推移:8月に上場来安値、9月から戻した

APTは2026年に入ってから下がり続け、8月30日に上場来安値の約0.51ドルを付けました。9月からは戻し、10月13日は約0.83ドルです。

CoinGeckoの日次終値から当サイトが月ごとに集計すると、次のとおりです。

月 平均(ドル) 安値 高値 旧PLT換算(円・月末)
2026年1月 1.77 1.49 2.25 約0.98
2026年2月 1.09 0.81 1.83 約0.51
2026年3月 0.97 0.89 1.12 約0.48
2026年4月 0.91 0.81 1.00 約0.53
2026年5月 1.00 0.93 1.15 約0.51
2026年6月 0.68 0.57 0.95 約0.31
2026年7月 0.61 0.56 0.64 約0.31
2026年8月 0.57 0.52 0.65 約0.28
2026年9月 0.68 0.54 0.87 約0.43
2026年10月(13日まで) 0.81 0.74 0.90 約0.45(13日)

旧PLT換算は、月末の終値に交換比率0.00339139と1ドル=約158.6円(10月13日のCoinGeckoの円建て価格から逆算)を掛けた参考値です。為替は10月13日の値で固定しています。

時価総額は約7.2億ドル(約1,150億円)で、順位は95位です。最高値は2023年1月26日の約19.9ドルで、今の価格はそこから約96%低い水準です。

強気の材料:発行上限と焼却で、売り圧力を減らす改革

発行上限21億枚とガス代の全額焼却

APTはこれまで発行上限がなく、ステーキング報酬として新しい枚数が出続けていました。2026年のガバナンス投票で、発行上限を21億枚にする改革が可決されました。

同じ改革で、ガス代を従来の約10倍に上げ、集めたガス代は全額焼却します。ステーキング報酬は年5.19%から2.6%に下がります。内容はCrypto Briefing のトークノミクス改革の記事にまとまっています。

新しく出る枚数が減り、使われるほど枚数が減る形に近づきます。ただし、メインネット開始から2026年9月半ばまでの累計焼却は約180万APTにとどまります。

財団の2.1億APTの永久ロック

Aptos財団は、保有する2.1億APTを永久にロックしてステーキングし、報酬を運営資金にあてると表明しています。2月18日の改革案に含まれていた施策で、10月9日に公式Xで改めて表明しました(CoinPost の報道)。

対象は、2022年10月のメインネット公開時に財団が持っていたAPTの約37%にあたります。売却も分配もしないため、財団は焼却と実質的に同じ効果があると説明しています。

財団の保有分が売りに出ないことがはっきりすれば、需給の不安は小さくなります。

米国でデジタルコモディティに分類

2026年3月17日、米SECとCFTCが暗号資産の分類に関する共同ガイダンスを出しました。APTは「デジタルコモディティ」とされ、証券として扱われる不安が後退しました(Forbes の解説)。

米国で現物ETFの申請や機関投資家の参入を考えるときの前提が整った、という意味の材料です。分類そのものが価格を押し上げるわけではありません。

日本での実装実績

Aptosのブロックチェーンは、大阪・関西万博の「EXPO2025デジタルウォレット」の基盤に使われました。会期中(2025年4月13日〜10月13日)に累計590万件の取引を処理し、アプリは約100万ダウンロードに達しました(CoinPost の報道)。

一般の利用者がブロックチェーンを意識せずに使う形を、大きな規模で動かした実績です。今後も国内の企業と組んだ実装が続くかが見どころです。

弱気の材料:国内の取扱いが減り、価格も戻りきっていない

SBI VCトレードの取扱廃止

国内で最も手軽にAPTを買えたSBI VCトレードが、10月28日13時でAPTの取扱いを廃止します。買付と積立は10月7日13時で終わりました。

APTのステーキングも9月分で終了しました。APTは出庫に対応していないため、残高は日本円で精算されます(11月中の予定)。国内でAPTを買える場所は、これでさらに限られます。

国内の板が薄い

APTを日本円の板で売買できるBitTradeでは、売りと買いの注文がそれぞれ合計2.4万〜2.7万円分しか並んでいませんでした(10月13日朝の当サイト実測)。10万円分の成行注文は、板をすべて食っても約定しきれない量です。詳しくは次の節で示します。

高値からの下落と報酬の低下

APTは1年前より約79%安く、2023年1月の最高値からは約96%安い水準です。8月の安値からは戻しましたが、まだ底を固めたとは言い切れません。

ステーキング報酬が年5.19%から2.6%に下がるのは、保有者には収入の減少です。報酬目当ての保有者が売りに回る可能性もあります。

高性能チェーンどうしの競争

APTは、Solana・Suiなど処理の速いチェーンと利用者・開発者を取り合っています。時価総額やアプリの数では、Solanaが大きく先行しています。

国内でAPTを買う・売るコストの実測(BitTrade)

当サイトは2026年10月13日(火)6時10分〜6時15分に、BitTradeの公開APIからAPT/JPYの板を取得しました。成行で買う・売るときに、仲値(最良の買値と売値の中間)と比べてどれだけ不利になるかを計算しています。

金額 買うときの不利 売るときの不利
1万円分 約371〜400円(約3.7〜4.0%) 約365〜379円(約3.7〜3.8%)
2万円分 約864〜964円(約4.3〜4.8%) 約896〜923円(約4.5〜4.6%)
10万円分 板の合計(約2.4万〜2.7万円)を超え、約定しきれない 同左

4回の取得で、最良の買値と売値の差は0.4〜0.6%でした。差そのものは小さいのに、並んでいる量が少ないため、金額が増えるほど不利が大きくなります。

比べると、ビットコインを国内の大手の板で10万円分買う場合の不利は、数円〜百数十円程度です(当サイトの取引所比較の実測)。APTを国内で買うなら、指値で少しずつ買うのが現実的です。

BitTradeの成行の買い注文は1回10万円まで、1回の数量は0.01〜300 APTです。他社へ送る手数料は1回0.01 APTで、0.2 APTから送れます(いずれも公開APIで確認)。

APTの買い方(BitTradeの場合)

国内でAPTを買う手順は次の4つです。

  1. 口座を開設する:BitTradeの公式サイトでメールアドレスを登録し、スマホで本人確認書類と顔写真を送ります
  2. 日本円を入金する:アプリの「入金」画面で、銀行振込の振込先を確認して送金します
  3. 取引所の画面で指値注文を出す:「取引所」のAPT/JPYを開き、買いたい価格と数量を入れて「買い」を押します。板が薄いので成行は避けます
  4. 約定を確認する:「注文履歴」で約定した数量と価格を確かめ、記録を残します

販売所でも買えますが、販売所は提示価格に手数料にあたる差が含まれます。少額でも、取引所の板で指値を使うほうがコストを抑えやすくなります。

他のチェーンとの比べ方

APTを評価するときは、同じ「処理の速いチェーン」と比べると位置が分かります。

項目 Aptos(APT) Solana(SOL) Sui(SUI) Immutable(IMX)
種類 レイヤー1(Move言語) レイヤー1 レイヤー1(Move言語) ゲーム向けチェーン
主な用途 決済・ゲーム・金融 汎用・ミームコイン・決済 汎用・ゲーム ゲーム・NFT
日本の拠点 Aptos Japanあり コミュニティ中心 コミュニティ中心 なし
国内の板(10月13日) BitTradeのみ確認 多数 GMOコインなど 限られる
旧PLTとの関係 交換先 なし なし 似た狙い(ゲーム・NFT)

対Solana

Solanaは同じ高速チェーンで、利用者・時価総額とも大きく先行しています。国内の取扱いも多く、板も厚い銘柄です。材料はソラナの今後にまとめています。

対Sui

SuiはAptosと同じMove言語を使うチェーンで、開発の出自も近い存在です。国内ではGMOコインなどが板で扱っており、買いやすさではAPTより有利です。

対Immutable

Immutableはゲーム向けで、旧Palette Chainと狙いが近いチェーンです。ゲーム・NFT市場の冷え込みを同じように受けています。詳しくはイミュータブルの今後をご覧ください。

パレットトークン・APTの注意点

  1. PLTはもう買えない:国内の取引所での売買はすべて終わっています。「PLTを買う」記事の多くは2024年以前の情報です
  2. Coincheckの返還請求には期限がある:売却が難しかった分の返還は2030年1月20日までで、それ以降は返還されない場合があります
  3. SBI VCトレードのAPTは10月28日で精算:出庫できないので、他社へは移せません
  4. 国内の板が薄い:1万円分でも約4%不利になる場面がありました。成行は避け、指値を使います
  5. 改革の効果は時間がかかる:発行上限と焼却は売り圧力を減らす仕組みですが、焼却量はまだ小さく、すぐ価格に表れるとは限りません
  6. 税金の記録:交換や売却で利益が出た場合は雑所得(国税庁)になります。記録を残し、必要なら税理士に相談してください

FiNANCiEの基軸トークンも、国内の取扱いが減っている点は同じです。FNCTの将来性で現状を整理しています。

まとめ:見るべきは「APTの国内の取扱い」と「改革の実行」

パレットトークンの今後は、APTの今後と同じです。旧PLT 1枚は10月13日時点で約0.45円の価値にあたります。

強気の材料は、発行上限21億枚・ガス代の焼却・財団の2.1億APTロックという需給の改革と、米国での分類の明確化です。弱気の材料は、SBI VCトレードの撤退で国内の買い場が減り、残る板も薄いことです。

旧PLTの保有者は、Coincheckの精算履歴と2030年1月20日までの返還請求、SBI VCトレードの10月28日の精算を確認してください。APTを国内で買うなら、板の薄さを前提に指値で少額ずつが現実的です。

BitTradeの公式サイトで手数料・取扱銘柄を確認する